「SBI VCトレードって実際どうなの?」
手数料がほぼ無料、ステーキングの対応銘柄が国内最多級。スペックだけ見れば文句なしに見えます。でも、ネットの評判を丁寧に調べていくと「板取引できる銘柄が少ない」「アプリが使いにくい」といった声もちらほら出てくる。
結局のところ、良い取引所なのか、そうでもないのか。口座を開設する前に知っておきたいのはそこだと思います。
この記事では、SBI VCトレードの手数料体系からステーキングの実態、他社との比較、デメリットまで正直にまとめます。
SBI VCトレードとは?基本情報を30秒で把握
まずはSBI VCトレードがどんな取引所なのか、基本情報を整理しておきましょう。
SBIグループ100%子会社という安心感
SBI VCトレードは、東証プライム市場上場のSBIホールディングスが100%出資する子会社です。SBI証券や住信SBIネット銀行と同じグループに属しており、金融業界における実績と信頼性は国内トップクラス。
金融庁に登録された暗号資産交換業者(関東財務局長 第00011号)であり、顧客資産は信託銀行で分別管理、コールドウォレットで保管されています。2017年の設立以来、ハッキング被害はゼロ。この実績は国内取引所の中でも高く評価されています。
なふとSBI証券の口座を持っている人は多いと思うけど、同じグループが運営している仮想通貨取引所となると、安心感がだいぶ違いますよね。
DMM Bitcoinの統合で38銘柄に拡大
2024年5月、DMM Bitcoinが約482億円相当のハッキング被害を受け、事業の継続が困難に。その後、SBI VCトレードがDMM Bitcoinの顧客口座・資産を2025年3月に引き継ぎました。
この統合により、14銘柄が新たに追加され、SBI VCトレードの取扱銘柄は合計38種類に拡大。国内取引所でも最多水準の品揃えになっています。
- 運営:SBI VCトレード株式会社(SBIホールディングス100%子会社)
- 設立:2017年
- 取扱銘柄:38種類(2026年2月時点)
- 最低投資額:1円から
- 主要サービス:現物取引、レバレッジ取引(最大2倍)、ステーキング、積立、レンディング、NFT
- ハッキング被害:設立以来ゼロ
SBI VCトレードの手数料は本当に「最強」なのか
SBI VCトレードの最大の売りのひとつが「手数料の安さ」です。項目ごとに見ていくと、確かに業界でもトップクラスのコスト競争力を持っています。ただし、見落としやすい落とし穴もあります。
日本円の入出金がどちらも無料
SBI VCトレードでは、日本円の入金・出金がどちらも無料です。クイック入金にも対応しており、手数料はかかりません。
Coincheckは出金ごとに407円、bitFlyerも三井住友銀行以外は550〜770円かかります。月に2〜3回出金するだけで、年間1万円以上の差が出る。これは地味だけど大きい。
仮想通貨の送金手数料も無料
仮想通貨の送金(出庫)手数料も原則無料です。BTC、ETH、XRP、SOLなど主要銘柄はすべて無料で他の取引所やウォレットに送れます。
CoincheckはBTC送金に0.0005BTC(現在のレートで約7,500円)、bitbankは0.0006BTCかかるので、送金を頻繁にする人にとってのメリットは非常に大きいです。
取引所のMaker手数料はマイナスでもらえる側
SBI VCトレードの取引所(板取引)では、Maker手数料が-0.01%に設定されています。つまり、指値注文を出して約定した場合、手数料を払うどころか報酬がもらえます。
Taker手数料は0.05%ですが、これもGMOコインと同水準で業界標準レベル。Coincheckの取引所はMaker/Taker 0%なので間を取ったような位置づけです。
ただし販売所のスプレッドは存在する
ここが「手数料無料」の裏側です。SBI VCトレードの販売所形式では、取引手数料は名目上無料ですが、買値と売値にスプレッド(差額)が含まれています。
スプレッドは相場の変動状況や時間帯によって変わりますが、ビットコインで2〜4%程度になることも。10万円分購入した場合、2,000〜4,000円が実質的なコストとして含まれている計算です。
「手数料無料」のカラクリは、販売所のスプレッドに隠されています。コストを抑えたいなら取引所(板取引)を使うのが鉄則です。
| 手数料項目 | 金額 |
|---|---|
| 口座開設・維持 | 無料 |
| 日本円入金 | 無料(クイック入金対応) |
| 日本円出金 | 無料 |
| 暗号資産送金 | 無料(主要銘柄) |
| 販売所取引手数料 | 無料(スプレッドあり) |
| 取引所 Maker | -0.01%(報酬) |
| 取引所 Taker | 0.05% |
なふと手数料の表だけ見ると「全部無料じゃん!」ってなるけど、販売所で買うとスプレッドで地味に削られます。板取引を使えばほぼゼロコスト。ここが分かれ道。
ステーキング14銘柄対応は国内トップクラス
SBI VCトレードのもうひとつの強みが、ステーキングサービスの充実度です。対応銘柄数は14と、国内取引所の中で最多。しかも仕組みもシンプルで、初心者が始めやすい設計になっています。
持っているだけで自動で報酬が入る仕組み
SBI VCトレードのステーキングは、対象銘柄を口座に保有しているだけで自動的にエントリーされます。特別な申し込みや手続きは不要。報酬は毎月付与され、そのまま複利運用も可能です。
ロック期間もないため、ステーキング中でも売却や出金ができます。「暴落時に売れない」という恐怖がないのは、精神的にかなり楽です。
銘柄別の利率一覧
2026年2月時点で、SBI VCトレードでステーキング可能な14銘柄と、それぞれの年率の目安は以下の通りです。
| 銘柄 | 年率の目安 |
|---|---|
| ATOM(コスモス) | 最大19.7% |
| FLR(フレア) | 約13.3% |
| DOT(ポルカドット) | 約13.0% |
| SOL(ソラナ) | 約7.3% |
| OAS(オアシス) | 約6.8% |
| AVAX(アバランチ) | 約5〜8% |
| ETH(イーサリアム) | 約2.9% |
| XDC・APT・HBAR・NEAR・TRX・ADA・XTZ | 銘柄による |
※ 年率は変動します。上記はSBI VCトレードの公開データに基づく目安であり、将来の利率を保証するものではありません。
見落としがちな「手数料25%」の存在
ここは要注意ポイントです。SBI VCトレードのステーキング報酬からは、報酬額の25%がSBI VCトレードの手数料として差し引かれます。つまり、表示されている年率が手数料控除前の数字であれば、実際に受け取れる金額は表示の75%です。
たとえばATOMの年率が19.7%と表示されていても、手数料控除後の実質利率は約14.8%になります。それでも銀行預金とは比較にならないリターンですが、「表示通りもらえるわけではない」ことは知っておくべきです。
ステーキングは「預けるだけで増える」のは事実ですが、手数料25%と価格変動リスクの2つは必ずセットで理解しておく必要があります。
ステーキングの仕組みやリスクについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事が参考になります。
SBI VCトレードのメリット5つ
手数料とステーキング以外にも、SBI VCトレードには見逃せない強みがあります。
入出金・送金すべて無料は地味に最強
繰り返しになりますが、入出金と暗号資産送金の手数料がすべて無料というのは、取引回数が増えるほどボディブローのように効いてきます。
例えば月に1回出金、月に1回他の取引所に送金するとします。Coincheckなら出金407円+BTC送金約7,500円で、年間では約9.5万円。SBI VCトレードなら0円。この差は無視できません。
ステーキング対応銘柄数が圧倒的に多い
SBI VCトレードのステーキング対応銘柄は14種類。GMOコインが8銘柄、BITPOINTが10銘柄であることを考えると、選択肢の広さでは頭ひとつ抜けています。
特に、XDCのステーキングは国内でSBI VCトレードのみが対応。ニッチな銘柄のステーキングを狙いたい人には唯一無二の選択肢です。
1円から投資できるハードルの低さ
SBI VCトレードの最低投資額は1円。Coincheckの500円、GMOコインの100円と比べても、圧倒的に低い参入障壁です。
仮想通貨を試してみたいけどリスクを最小限にしたいという方にとって、文字通り「コーヒー1杯分」以下から始められるのは大きなメリットです。
ハッキング被害ゼロという実績
2017年の設立以来、SBI VCトレードはハッキング被害をゼロに抑えています。DMM Bitcoinが482億円のハッキング被害を受けたことを考えると、セキュリティの実績は取引所選びにおいて非常に重要な判断材料です。
コールドウォレットでの資産管理、マルチシグ認証、24時間の監視体制など、SBIグループの金融ノウハウがセキュリティにも活かされています。
SBI経済圏との連携がスムーズ
SBI証券や住信SBIネット銀行をすでに使っている方であれば、口座連携がスムーズで日本円の入出金も手間なく行えます。
すでにSBI経済圏を利用している人は、金融サービスをひとつのグループに集約できるという利便性があります。バラバラの取引所を使い分けるストレスが減るのは、実際に使ってみると想像以上に快適です。
手数料ゼロ・ステーキング14銘柄・1円投資・ハッキングゼロ・SBI経済圏。この5つが揃っている国内取引所は、SBI VCトレードだけです。
SBI VCトレードのデメリット4つ
メリットだけを並べるのはフェアではありません。SBI VCトレードには、使い始めてから「ここはちょっと…」と感じるポイントもあります。
板取引できる銘柄が16種類しかない
SBI VCトレードの取扱銘柄は38種類ありますが、取引所(板取引)で売買できるのは16銘柄のみです。残りの22銘柄は販売所でしか取引できず、スプレッドが発生します。
BTC、ETH、XRP、SOL、DOGEなどの主要銘柄は板取引に対応していますが、DMM Bitcoin統合で追加されたマイナーなアルトコインは販売所限定。スプレッドを気にする人にとっては、この制限はかなり気になるはずです。
アプリの操作性はCoincheckに劣る
2024年10月に新しいアプリがリリースされ、旧アプリから大幅に改善されました。しかし、Coincheckのアプリと比較すると、直感的な操作性ではまだ差があるというのが正直な印象です。
チャート分析機能やテクニカル指標の充実度も、中級者以上のトレーダーにはやや物足りないとの声があります。初めて仮想通貨に触れる人にとっては、Coincheckの方がとっつきやすいのは事実です。
なふとアプリのUI/UXに関しては、Coincheckが覇権を握っている印象。SBI VCトレードは「機能は揃っているけど直感的じゃない」という感じ。慣れれば問題ないけど、最初のハードルはある。
一部アルトコインの流動性が低い
38銘柄という豊富なラインナップを持つ反面、取引量が少ないマイナー銘柄では、流動性が低くなるケースがあります。流動性が低いと、注文が通りにくかったり、思ったよりも不利な価格で約定したりするリスクがあります。
主要銘柄(BTC、ETH、XRP、SOLなど)であればこの問題はほぼ気になりませんが、マイナー銘柄を取引したい場合は注文板の状況を事前に確認しましょう。
定期メンテナンスで取引できない時間がある
SBI VCトレードには定期的なシステムメンテナンスがあり、その間は取引ができません。仮想通貨は24時間365日動いている市場なので、メンテナンス中に急騰・急落が起きた場合に対応できないのはストレスになり得ます。
板取引16銘柄の制限と、アプリの操作性。この2つがSBI VCトレードの明確な弱点です。
他社と比較してわかったSBI VCトレードの立ち位置
メリット・デメリットだけでは判断しにくいので、国内の主要3社と比較してみましょう。
手数料で比較
| 項目 | SBI VCトレード | GMOコイン | Coincheck | bitbank |
|---|---|---|---|---|
| 日本円入金 | 無料 | 無料 | 銀行振込:無料 | 無料 |
| 日本円出金 | 無料 | 無料 | 407円 | 550〜770円 |
| 暗号資産送金 | 無料 | 無料 | BTC:0.0005BTC | BTC:0.0006BTC |
| 取引所 Maker | -0.01% | -0.01%〜-0.03% | 0% | -0.02% |
| 取引所 Taker | 0.05% | 0.05%〜0.09% | 0% | 0.12% |
手数料面では、SBI VCトレードとGMOコインが「入出金・送金すべて無料」で横並び。Coincheckは取引所手数料0%が強みですが、出金と送金にコストがかかります。bitbankはMaker手数料が-0.02%と最安ですが、出金は割高です。
手数料に関してもっと詳しく知りたい方は、Coincheckとの比較記事も参考にしてください。

使いやすさで比較
アプリの使いやすさではCoincheckが圧倒的に強いです。7年連続で国内暗号資産取引アプリ部門の首位を獲得しており、初心者向けのUIとしては業界標準的な存在。
GMOコインもアプリの評価が高く、初心者でも迷わず操作できます。SBI VCトレードは2024年10月の新アプリリリースで改善されましたが、2社と比較するとまだ追いついていない印象です。bitbankはチャート機能が充実しており、中級者以上のトレーダーに人気があります。
運用サービスで比較
ステーキング対応銘柄数ではSBI VCトレードが14銘柄で断トツ。GMOコインは8銘柄、BITPOINTは10銘柄。Coincheckにはステーキングサービスがありません。
積立投資はCoincheck(月1万円〜、銀行口座引落対応)が使いやすく、GMOコイン(月500円〜)は少額から始められます。SBI VCトレードも積立に対応していますが、知名度ではこの2社に劣ります。
「手数料とステーキング」のSBI VCトレード、「使いやすさと積立」のCoincheck、「バランス型」のGMOコイン。それぞれに得意分野があります。
なふと正直、GMOコインとSBI VCトレードは手数料面でほぼ互角。決め手になるのはステーキングに力を入れるかどうか。ETHやSOLを長期保有してステーキングしたいなら、銘柄数の多いSBI VCトレードに分がある。
SBI VCトレードが向いている人・向いていない人
ここまでの情報を踏まえて、SBI VCトレードが合う人と合わない人を整理します。
向いている人・向いていない人
SBI VCトレードは「コスト重視×長期運用」の人にとっての最有力候補。一方で、直感的な操作性を最優先にする初心者にはCoincheckの方が向いています。
なふと口座開設は無料だし、維持費もゼロ。迷ったら開設だけしておいて、メインの取引所と使い分けるのが一番賢い気がします。
まだ取引所の口座を持っていないなら、初心者におすすめのコインチェックでサクッと開設しておきましょう。
よくある質問
まとめ
SBI VCトレードは、「手数料の安さ」と「ステーキングの充実度」を武器にした取引所です。入出金・送金がすべて無料、ステーキングは14銘柄対応で国内最多。SBIグループの信頼性も加われば、長期運用を前提とした取引所選びでは最有力候補のひとつです。
一方で、板取引が16銘柄に限定されている点と、アプリの操作性がCoincheckに及ばない点は注意が必要です。
- 入出金・送金手数料がすべて無料で国内最安水準
- ステーキング14銘柄対応は国内トップクラス(最大年率19.7%)
- SBIグループ100%子会社でハッキング被害ゼロの信頼性
- 板取引は16銘柄に限定、アプリの操作性は改善途上
- 「手数料無料」の裏にはスプレッドがある。板取引を使うのが鉄則
- コスト重視×長期運用の人には最有力候補。初心者にはCoincheckとの併用がおすすめ
どの取引所にも一長一短がある以上、「最強の1つ」を探すのではなく、自分の投資スタイルに合った使い分けをすることが結局いちばん賢い選択です。


