GMOコインの手数料が「最強」と言われる理由と、それでも不満が出る理由を解説する

仮想通貨の取引所を比較すると、「GMOコインは手数料が安い」という評判を必ずと言っていいほど目にします。入出金無料、送金無料、Maker手数料マイナス——確かに数字だけ見ると最強に見えます。

ただし、その「最強」が全員に当てはまるわけではありません。使い方によっては、他社のほうがコストが安くなるケースもあります。

この記事では、GMOコインの手数料が「最強」と言われる具体的な仕組みと、それでも不満が出る理由を正直に検証します。

なふと

GMOコインを使い始めた時、手数料の安さには正直驚きました。でもしばらく使っていると「あれ?」と思う場面も出てきたので、その両面を正直に書いていきます。

GMOコインが「最強」かどうかは、使い方次第で変わります。この記事でその境界線を明らかにします。

目次

GMOコインの基本情報

まずGMOコインの基本スペックを確認しておきましょう。

  • 運営元:GMOコイン株式会社(東証プライム上場・GMOインターネットグループ)
  • 設立:2016年10月
  • 取扱銘柄数:22種類(2026年3月時点)
  • 最低取引単位:BTC 0.00001BTC(約100円〜)
  • 主なサービス:現物取引(販売所/取引所)、暗号資産FX、つみたて、ステーキング、貸暗号資産

GMOインターネットグループはGMOクリック証券なども運営しており、金融インフラの構築には豊富な実績があります。セキュリティ面ではコールドウォレット管理、マルチシグ対応、顧客資産の分別管理を実施しており、創業以来ハッキング被害はゼロです。

手数料が「最強」と言われる3つの理由

GMOコインの手数料が高く評価されている理由は、主に3つあります。1つずつ見ていきましょう。

入出金・送金の手数料がすべて無料

GMOコインの最大の特徴は、日本円の入金・出金、そして暗号資産の送金手数料がすべて無料であることです。即時入金も対象なので、急いでいる時でも追加コストがかかりません。

他社と比較するとこの差は歴然です。bitFlyerの出金手数料は220〜770円、Coincheckは407円。暗号資産の送金にいたっては、bitFlyerのBTC送金手数料は0.0004BTC(現在のレートで約4,000円前後)かかります。GMOコインはこれが全銘柄ゼロ。

なふと

メタマスクや海外取引所にBTCやETHを送る時、GMOコインの送金手数料無料は本当にありがたいです。他社から送金すると数千円かかるので、送金が多い人ほど差が出ます。

メタマスクや海外取引所への送金が多い人にとって、GMOコインの送金手数料無料は他社にない圧倒的な強みです。

取引所形式のMaker手数料がマイナス

MakerとTakerとは?取引所の板取引では、指値注文(自分で価格を指定して注文を出す)をする人を「Maker」、成行注文(今の市場価格ですぐに約定させる)をする人を「Taker」と呼びます。Makerは板に注文を並べて流動性を「作る」側、Takerはその注文を「取る」側です。

GMOコインの取引所形式では、Maker手数料が-0.01%に設定されています。つまり、指値注文で約定すると取引額の0.01%が報酬としてもらえます。100万円分の取引をすれば100円が戻ってくる仕組みです。

Taker手数料は0.05%ですが、これも他社と比較して安い水準です。bitFlyerのLightningは0.01〜0.15%のレンジで、Coincheckの取引所は無料(ただしBTCのみ対応)。

Maker手数料マイナスって何がお得なの?

通常、取引所で売買すると手数料を「払います」が、GMOコインのMaker手数料はマイナスなので手数料を「もらえます」。指値注文を使う習慣がある人にとっては、取引すればするほど得する仕組みです。

なふと

取引して手数料がもらえるって、冷静に考えると不思議ですよね。取引所側としてはMakerに報酬を払ってでも板の流動性を増やしたい、という経営戦略です。

指値注文を使いこなせるかどうかで、GMOコインの手数料は「最強」にも「普通」にもなります。使い方が分かれ目です。

つみたて・ステーキングなど付帯サービスが充実

GMOコインは取引以外のサービスも充実しています。つみたて暗号資産は月500円から設定でき、毎日or毎月の積立頻度を選択可能。自動で購入されるので、一度設定すればあとは放置できます。

ステーキングは対応銘柄を保有しているだけで報酬が得られるサービスで、特別な操作は不要です。さらに貸暗号資産で保有コインを貸し出して利息を受け取ることもできます。これらのサービスはすべて手数料無料で利用できます。

積立投資のメリット・デメリットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

「最強」のはずなのに不満が出る理由

手数料無料、Makerマイナス手数料、サービスも充実——これだけ聞くと非の打ち所がないように思えます。しかし実際には、GMOコインに対する不満の声も少なくありません。その原因は主に3つです。

販売所のスプレッドが隠れコストになっている

GMOコインの販売所は「手数料無料」と表示されていますが、これは嘘ではないものの正確でもありません。販売所にはスプレッド(売値と買値の差)があり、これが実質的な取引コストになります。

販売所と取引所って何が違うの?

販売所は「GMOコインというお店から直接買う」形式。操作は簡単ですが、お店が設定した売値と買値の差(スプレッド)がコストになります。取引所は「ユーザー同士が注文を出し合って売買する」形式で、スプレッドの代わりに手数料がかかりますが、通常こちらのほうが安くなります。

GMOコインの販売所でBTCを買う場合、スプレッドは約3〜5%。アルトコインでは5〜7%以上に広がることもあります。10万円分のBTCを販売所で購入すると、スプレッドが4%なら実質4,000円のコストです。手数料無料と聞いて販売所で買い続けている人は、知らないうちにコストを払っています。

なふと

販売所で買った時のコストを計算してみたら、想像以上に大きくてびっくりしました。年間の積み重ねで考えると、取引所形式に切り替えるだけで数万円の差が出ることもあります。

「手数料無料」と「取引コストゼロ」はまったく別の話です。販売所を使う限り、スプレッドというコストは常に発生していることを忘れないでください。

取引所の板が薄い銘柄がある

「じゃあ取引所形式を使えばいいのか」と思うかもしれませんが、ここにもう1つの落とし穴があります。GMOコインの取引所は、銘柄によって板が薄い(注文が少ない)ことがあります。

BTC、ETH、XRPなどメジャーな銘柄は問題ありません。しかし、BAT、ENJ、XTZなどマイナーなアルトコインは板に並ぶ注文量が少なく、成行注文を出すと価格が「滑る」(スリッページが発生する)ことがあります。10万円分を一気に成行で買おうとしたら、想定より高い価格で約定してしまうケースです。

メジャー銘柄の取引が中心なら問題になりませんが、マイナーアルトを板取引で大量に買いたい場合は、bitFlyerやビットバンクのほうが流動性が高い場合があります。

最低出金額が1万円

GMOコインの日本円出金は手数料無料ですが、一部出金の場合は最低1万円からという制限があります。少額投資で始めて数千円の利益が出ても、残高が1万円に達していないと一部出金ができません。

Coincheckは出金手数料407円がかかるものの最低出金額の制限はなく、bitFlyerも1円から出金可能です。月500円から積立ができるのに一部出金は1万円から、というのは初心者にとってはやや不親切な設計です。

ただし重要な補足として、全額出金の場合はこの1万円の制限は適用されません。残高が1万円未満であっても、全額を出金する場合は金額に関係なく手続きできます。つまり「少額だから出金できない」のではなく、「一部だけ出金する場合に最低額がある」ということです。

少額運用の初心者は「全額出金なら制限なし」を知っておけば問題ありません。ただし一部出金は1万円からなので、こまめに一部だけ引き出したい人には不便です。

GMOコイン vs bitFlyer vs Coincheck — 手数料を正直に比較

ここまでの話を踏まえて、国内主要3社の手数料を並べてみましょう。

項目 GMOコイン bitFlyer Coincheck
入金手数料 無料 無料〜330円 無料〜1,018円
出金手数料 無料 220〜770円 407円
BTC送金手数料 無料 0.0004BTC 0.0005BTC
取引所Maker手数料 -0.01% 0.01〜0.15% 無料
取引所Taker手数料 0.05% 0.01〜0.15% 無料
販売所スプレッド(BTC目安) 3〜5% 5〜7% 3〜5%
取扱銘柄数 22種類 39種類 31種類
最低出金額 10,000円(全額出金は制限なし) 1円 制限なし

手数料の「額面の安さ」ではGMOコインが圧倒的です。ただし、販売所で売買する人にとっては、スプレッドが実質的なコストになるため額面ほどの差は出ません。逆に、取引所形式で指値注文を使い、送金も頻繁にする人にとっては、GMOコインのコスト優位性は本物です。

なふと

結局のところ、取引所に100点満点はないです。自分の使い方に一番合うところを選ぶのが正解で、「万人に最強」は存在しません。

bitFlyerの詳しいレビューはこちらにまとめています。

GMOコインの手数料を最安にする使い方

GMOコインを最もお得に使うための具体的なルートを整理しました。販売所を避けて取引所で指値注文する、という1点を守るだけで、手数料はほぼゼロに近づきます。

場面 最安の方法
入金 即時入金を利用(GMOあおぞらネット銀行、住信SBI等)→ 無料
購入 販売所ではなく「取引所」で指値注文 → Maker手数料-0.01%
送金 GMOコインから直接送金 → 全銘柄無料
出金 無料(ただし一部出金は最低1万円。全額出金なら制限なし)

このルートに従えば、入金から出金まですべてのプロセスで手数料を実質ゼロ(またはマイナス)にできます。販売所で買う場合との差額は、年間で数万円に達することもあるので、早めに取引所形式に慣れておくことをおすすめします。

GMOコインに向いている人、向いていない人

自分がGMOコインに向いているか、チェックしてみてください。手数料の安さを最大限に活かせるのは、取引所形式を使いこなせるユーザーです。

向いている人
向いていない人
  • 海外取引所やDeFiに送金することが多い
  • 板取引で指値注文を使える(または覚える気がある)
  • 手数料を極限まで下げたい中上級者
  • ステーキングや貸暗号資産を活用したい
  • 販売所でサクッと買いたい初心者
  • 少額(1万円未満)でこまめに一部出金したい
  • マイナーなアルトコインを板取引で大量に買いたい
  • 取扱銘柄の多さを重視する(bitFlyerの39種のほうが多い)

ステーキングの仕組みやリスクについて気になる方はこちらも参考にしてください。

よくある質問

GMOコインは初心者でも使える?

スマホアプリの操作性は高く、販売所での購入は初心者でも迷いません。ただし、GMOコインの強みを最大限に活かすには取引所形式(板取引)を使う必要があり、ここには少し慣れが必要です。まずは販売所で少額から始めて、慣れたら取引所に切り替えるのがおすすめです。

GMOコインが倒産したら資産はどうなる?

GMOコインは金融庁に登録された暗号資産交換業者であり、顧客資産と自社資産は法律に基づいて分別管理されています。万が一倒産した場合でも、分別管理された顧客資産は保全される仕組みになっています。ただし100%の保証ではないため、大きな金額を長期保有する場合はハードウェアウォレットでの自己管理も検討してください。

GMOコインのステーキング利率はどれくらい?

対応銘柄や市場状況によって変動しますが、年率1〜6%程度が目安です。保有しているだけで自動的に報酬が付与されるため、ガチホ(長期保有)をする人にとっては銀行預金よりもはるかに効率的です。ただし元本保証はないため、暗号資産自体の値動きリスクは常にあります。

GMOコインとbitFlyerどっちがいい?

手数料の安さと送金の頻度で選ぶならGMOコイン。取扱銘柄の多さ(39種類)とBTC取引量の流動性で選ぶならbitFlyer。どちらにも強みがあるので「どちらが上」とは一概に言えません。両方の口座を持って使い分けるのが最も賢い選択です。

GMOコインのアプリは使いやすい?

直感的で使いやすいと評判です。販売所での購入はワンタッチで完了しますし、取引所モードへの切り替えもアプリ内でスムーズにできます。チャートの表示や資産管理画面も見やすく、初心者から上級者まで幅広く対応できる設計です。

まとめ

GMOコインの手数料が「最強」と言われる理由と、それでも不満が出る理由を整理してきました。

  • 入出金・送金手数料がすべて無料は、国内取引所の中でも圧倒的な強み
  • 取引所形式のMaker手数料マイナスは、指値注文を使える人にとっては唯一無二の恩恵
  • ただし販売所のスプレッドは3〜7%。手数料無料=コストゼロではない
  • マイナーアルトの板の薄さ、一部出金の最低額1万円には注意(全額出金なら制限なし)
  • 「使い方を知っている人」にとっては本当に最強の取引所
なふと

GMOコインは「使い方を知っている人」には本当に最強だと思います。逆に言えば、販売所でしか買わないなら、その強みはほとんど活かせません。

GMOコインは「中上級者が最もコストを下げられる取引所」です。販売所のスプレッドと最低出金額の仕組みさえ理解していれば、手数料面で最強の選択肢になります。

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