仮想通貨のデメリットを全部知った上で、僕が3年間やめなかった理由を書く

仮想通貨にはデメリットが多い。これは事実です。

暴落で資産が半分になることもあるし、税金は株の2倍以上かかる。詐欺も多いし、取引所がハッキングされた事件も実際に起きている。ネガティブな面を挙げようと思えば、いくらでも出てきます。

この記事ではそのデメリットを一切隠さず、全部書きます。ただし「だからやめろ」とは言いません。全部知った上で、それでも3年間続けている理由も正直に書きます。

なふと

3年前の自分は、正直こんなに続くとは思っていませんでした。最初は「ちょっと試してみるか」くらいの気持ちでした。

デメリットを全部並べた上で、やるかやらないかを自分で判断してほしい。この記事がその材料になれば十分です。

目次

まず仮想通貨のデメリットを全部並べる

個別の話に入る前に、全体像を先に見ておきましょう。仮想通貨のデメリットは、大きく分けると以下の6つに整理できます。

  1. 価格が激しく動く(暴落で資産が半分になることがある)
  2. 税金が最大55%(株式の約2.7倍)
  3. 詐欺が異常に多い
  4. 取引所のハッキング・破綻で資産を失うリスクがある
  5. 送金ミスをすると資金が二度と戻らない
  6. 法規制が未成熟で、ルールが変わる可能性がある

どれも無視できないものばかりです。ここから1つずつ、体験や事例を交えながら掘り下げていきます。

デメリット① 暴落は「当たり前」だということ

仮想通貨のデメリットとして最初に挙がるのは、価格変動の激しさです。これは仮想通貨を語る上で避けて通れません。

40%の下落は異常ではなく「平常運転」

ビットコインの過去の暴落を振り返ると、その振れ幅に驚きます。2018年は高値から約84%の下落。2022年にはTerra/LUNAショックとFTX破綻が重なり約77%下落。2025年10月から2026年2月にかけても約40%下がりました。

株式市場で比較すると、S&P500の過去最大の下落率はリーマンショック時の約56%です。あれは「100年に一度」と言われた金融危機ですが、仮想通貨の世界では同程度の下落が数年おきに普通に起きています。

「年に1回は30%以上下がることがある」——仮想通貨を始めるなら、この前提を受け入れる必要があります。

暴落と「終わり」は違う

ただし、暴落のたびに「仮想通貨は終わった」と言われてきましたが、ビットコインは毎回そこから回復しています。2018年の底値から2021年の最高値まで約20倍。2022年の底値から2025年の最高値まで約6倍。暴落は「終わり」ではなく、歴史的に見れば「セール」に近い。

とはいえ、個別のコインが本当に死ぬことはあります。Terra/LUNAは一夜にしてほぼ無価値になり、FTXの独自トークンFTTも取引所と共に消えました。「ビットコインは回復する」と「すべてのコインが回復する」はまったく別の話です。

なふと

2022年のTerra/LUNA崩壊には正直焦りました。「アルゴリズム型ステーブルコイン」という仕組みを信じていた人が一瞬で全資産を失ったのを目の当たりにして、仮想通貨の怖さを改めて感じた瞬間でした。

暴落は仮想通貨が壊れたのではなく、価格が正常に呼吸しているだけです。問題は、その呼吸に自分の生活資金を巻き込まないことです。

価格変動は、仮想通貨のリスクの中で唯一「自分の力ではコントロールできない」ものです。だからこそ、投資するのは「失っても生活に影響がない金額」に限定する。これが大前提です。

デメリット② 税金が最大55%という現実

仮想通貨の利益は「雑所得」に分類されます。これが株式投資と比較したときに最も不利なポイントです。

同じ100万円の利益でも、株なら20万円、仮想通貨なら最大55万円

仮想通貨の利益には「累進課税」が適用されます。他の所得(給料など)と合算された上で、金額が上がるほど税率も上がる仕組みです。所得税に住民税10%を加えると、最大で約55%になります。

一方、株式投資は申告分離課税で一律20.315%。同じ100万円の利益を出したとしても、取られる税金はまったく違います。この差は率直に言って、仮想通貨の最大のデメリットの1つです。

  • 課税所得195万円以下 → 所得税5%+住民税10%=実質15%
  • 課税所得330万円以下 → 所得税10%+住民税10%=実質20%
  • 課税所得695万円以下 → 所得税20%+住民税10%=実質30%
  • 課税所得900万円以下 → 所得税23%+住民税10%=実質33%
  • 課税所得4,000万円超 → 所得税45%+住民税10%=実質55%

ただし、会社員の多くは課税所得695万円以下に収まるため、実際に55%が適用されるケースは稀です。年収500万円の会社員が仮想通貨で50万円の利益を出した場合、実際にかかる税率は20〜30%程度が目安になります。

「利益が出てから税金に気づく」のが一番怖い

税金のデメリットで本当に怖いのは、税率の高さそのものよりも「知らなかったせいで無防備だった」というケースです。

たとえば、含み益と実現益の違い。「まだ売ってないから大丈夫」と思っていても、仮想通貨から別の仮想通貨に交換した時点で利確扱いになります。BTC→ETHに交換しただけで課税対象。これを知らずに年末を迎えると、翌年の確定申告で想定外の請求が来ます。

なふと

初めての確定申告では、正直言って泣きそうになりました。どの取引が利確扱いなのか全然わからなくて、CryptactというツールにCSVを投げ込んでようやく損益が出た時は、心底ホッとしました。

税金問題の本質は「55%」という数字にあるのではなく、「知らなかった」という無防備さにあります。仕組みさえ理解していれば、計画的に対処できるリスクです。

利益20万円以下なら本当に税金ゼロ?

半分正解で半分不正解です。給与所得者の場合、雑所得が年間20万円以下なら「所得税の確定申告は不要」ですが、住民税は別途申告が必要です。「20万円以下=完全に非課税」ではないので注意してください。

仮想通貨の利確タイミングと税金の関係については、以下の記事で詳しくシミュレーションしています。

デメリット③ 詐欺が「異常に」多い世界

仮想通貨の世界に詐欺が多いのは、残念ながら事実です。しかも年々手口が巧妙化しています。なぜこれほど詐欺師に狙われるのかを理解しておくと、防御力がまったく変わります。

なぜ仮想通貨は詐欺師に狙われるのか

仮想通貨には、詐欺師にとって都合のいい特性が揃っています。取引は匿名性が高く、一度送金すると取り消せない。さらに「よくわからないけど儲かるらしい」と思って参入する初心者が常に一定数いる。規制の整備も追いついていない。詐欺師にとっては、ほぼ完璧な狩り場です。

代表的な手口は3つあります。ラグプルは開発チームがプロジェクトを立ち上げて資金を集めた後、突然逃亡するもの。フィッシングは偽のサイトやメールでウォレットの秘密鍵を盗むもの。そして偽LINEグループ・偽Telegramは「月利30%保証」などと煽って入金させるものです。

「わかっていても騙される」瞬間がある

「自分は大丈夫」と思うかもしれません。しかし、冷静な時に騙される人はいません。問題は、冷静じゃない時が必ず来るということです。相場が急騰して「乗り遅れたくない」と焦っている時。逆に暴落して「なんとか取り返したい」と思っている時。そういう精神状態を狙って詐欺師は現れます。

なふと

恥ずかしい話ですが、DMで届いた「新規上場前のプライベートセール」という話に、ほんの一瞬だけ心が揺れたことがあります。冷静に考えれば怪しいに決まっているのに、ちょうど相場が上がっていて判断力が鈍っていた時でした。

仮想通貨そのものが危険なのではありません。仮想通貨の「周り」に危険な人間がいるだけです。手口を知っていれば、ほとんどの詐欺は見抜けます。

デメリット④ 取引所に預けた資産が消える可能性

仮想通貨を取引所に預けておくこと自体にリスクがあります。取引所のハッキングや経営破綻によって、預けていた資産ごと消えてしまった事例は、日本国内でも起きています。

Coincheck 580億円、DMM Bitcoin 482億円 — 日本でも起きている

過去に起きた主要な事件を並べると、そのスケールの大きさに驚きます。

  • Mt.Gox(2014年)約470億円のBTC消失、取引所破綻
  • Coincheck(2018年)約580億円相当のNEMが不正流出
  • FTX(2022年)経営破綻、顧客資産約1兆円が凍結
  • DMM Bitcoin(2024年)約482億円相当のBTCが不正流出

特に注目すべきなのは、FTXのケースです。ハッキングではなく取引所そのものの経営破綻で顧客資産が消えた。つまり、外部からの攻撃だけでなく、取引所の内部崩壊もリスクになるということです。DMM Bitcoinについては、北朝鮮系のハッカー集団による攻撃だったことが後の調査で判明しています。

国内取引所の安全性は年々上がっている

こうした事件を受けて、日本国内の規制は大幅に強化されました。金融庁に登録された国内取引所は、顧客資産の95%以上をコールドウォレット(インターネットから切り離された保管庫)で管理することが義務付けられています。顧客資産と自社資産の分別管理も必須です。

海外取引所と比較すれば安全性は格段に高い。ただし「100%安全」はありえません。大きな金額を長期保有するなら、ハードウェアウォレットに移して自分で管理するのが最も確実です。

過去のハッキング事件から学べる教訓はこちらにまとめています。

デメリット⑤ 送金ミスで資金を失う可能性がある

銀行振込であれば、送金先を間違えても「組戻し」で返金してもらえる可能性があります。しかし仮想通貨にはその仕組みがありません。送金アドレスを1文字でも間違えると、資金は消えます

ネットワーク(チェーン)の選択ミスも初心者に多い事故です。同じUSDTでもERC-20、TRC-20、BEP-20とネットワークが異なり、間違えると着金しません。

ただし、これは「知識で100%防げるリスク」です。初めて送金する時は必ず少額(100円分程度)でテスト送金する。アドレスは必ずコピー&ペーストし、先頭と末尾の数文字を目視確認する。この2つの習慣だけで、送金ミスのリスクはほぼゼロになります。

デメリット⑥ 法規制はまだ「発展途上」

仮想通貨を取り巻く法律や規制は、世界的に見てもまだ固まりきっていません。中国は2021年に仮想通貨取引を全面禁止し、市場は大きく下落しました。一方で米国は2024年以降、規制の明確化に舵を切り、ビットコインETFの承認にまで至っています。

日本は金融庁の登録業者制度があり、先進国の中では比較的安定した規制環境にあります。ただし、税制面は「雑所得・総合課税」のままで、これが変わるかどうかは2028年以降の議論にかかっています。規制が「どう変わるかわからない」という不確実性そのものがリスクです。

ただし、規制が進むことは悪いことばかりではありません。ルールが整備されるほど、詐欺や不正の余地が減り、一般の投資家にとっては安全な環境に近づいていきます。

デメリットを「自分で防げるもの」と「防げないもの」に分ける

ここまで6つのデメリットを見てきました。全部それなりに怖い話でしたが、冷静に整理すると1つの事実に気づきます。「自分の努力で防げるリスク」と「防げないリスク」がはっきり分かれているということです。

知識と行動で防げるリスク
自分ではコントロールできないリスク
  • ② 税金 → 仕組みの理解+計算ツール
  • ③ 詐欺 → 手口を知っていれば回避可能
  • ④ 取引所 → 国内取引所+ウォレット管理
  • ⑤ 送金ミス → テスト送金で100%防げる
  • ① 暴落 → 投資額の制限で影響を抑える
  • ⑥ 規制変更 → 国内取引所利用で軽減はできる

6つのうち4つは、知識と行動で防げるリスクです。防げない2つ(暴落・規制)についても、「投資額を生活に影響しない範囲に抑える」という方法で影響をコントロールできます。

ここで1つ、自分に聞いてみてください。「全財産の何%を失ったら生活に支障が出るか」。その金額を超えない範囲で投資するなら、最悪のシナリオでも生活は守れます。それがあなたのリスク許容度です。

それでも僕が3年間やめなかった理由

ここまでデメリットをすべて書きました。正直、書き出してみるとなかなかの量です。では、これだけのデメリットを知った上でなぜ続けているのか。その理由を書きます。

デメリットがないものに投資してもリターンはない

銀行預金にはデメリットがほとんどありません。元本保証で、1,000万円までは預金保険でカバーされる。でも、大手銀行の普通預金金利は現在0.1%前後。100万円を10年預けても、増えるのは約1万円です。

株式投資は預金よりリターンが大きい一方で、当然ながらリスクもあります。仮想通貨はその振れ幅がさらに大きい。リスクとリターンは表裏一体であり、デメリットがゼロの投資先にリターンはありません。

銀行預金株式(S&P500)仮想通貨(BTC)
過去10年の平均年利約0.01〜0.1%約10〜12%約50〜80%(変動大)
最大下落率なし約-56%(リーマン)約-84%(2018年)
税率利子税20.315%分離課税20.315%雑所得 最大55%
元本保証あり(1,000万まで)なしなし

大切なのは、この表を見て「仮想通貨が一番いい」と思うことではなく、自分がどこまでのリスクを取れるかを理解した上で配分を決めることです。

「怖い」は「知らない」だけ

仮想通貨を始める前、漠然と「怖い」と感じていました。でも、その「怖い」の正体を1つずつ調べていった結果、怖さは「よくわからないものへの不安」だったことに気づきます。

暴落の怖さは、過去のデータを見れば「どの程度下がるのか」がわかる。税金の怖さは、仕組みを理解すれば計画的に対処できる。詐欺の怖さは、手口を知れば見抜ける。正体がわかった恐怖は、「防ぐか、受け入れるか」の判断材料に変わります。

なふと

リスクが減ったから続けているわけじゃないです。リスクの正体がわかったから続けています。見えない敵は怖いけど、見える敵なら対処できますよね。

デメリットがゼロになる日を待つ必要はありません。理解して、制御できる状態にすれば、それで十分です。

少額から始めれば、デメリットのダメージは限りなく小さい

デメリットを全部知った上で「じゃあどうするか」となった時、一番シンプルな答えは「少額から始める」です。

1,000円あれば実際にビットコインを買えます。Coincheckなら500円から、bitFlyerなら1円から購入可能です。1,000円で始めれば、仮に暴落で半分になっても失うのは500円。その代わり、取引所の使い方、チャートの見方、確定申告の感覚など、お金では買えない「経験」が手に入ります。

結局、いくらから始めればいい?

1,000円で十分です。目的は「大儲けすること」ではなく「仮想通貨がどういうものか、自分のお金で体験すること」。経験値を買う投資だと考えてください。慣れてきたら、自分のリスク許容度に合わせて金額を調整すればいいのです。

長期保有でメンタルを保つための考え方は、こちらの記事で詳しく書いています。

よくある質問

仮想通貨のデメリットで一番怖いのは?

個人的には「税金の仕組みを知らないまま大きな利益を出してしまうこと」だと思います。暴落は投資額を抑えていれば耐えられますが、税金は利益が出た後に襲ってくるため、知識がないと対処が間に合いません。始める前に、雑所得と累進課税の基本だけは押さえておくことをおすすめします。

初心者が最初に注意すべきことは?

「生活費に手を出さないこと」と「SNSの儲け話を信じないこと」の2つです。この2つだけ守っていれば、仮想通貨のデメリットのほとんどは致命傷にはなりません。

デメリットが多いのになぜ人気がある?

デメリットの裏側にあるリターンの大きさが理由です。ビットコインは過去10年で価値が数千倍になりました。銀行預金や国債では絶対にありえないリターンが、リスクを取った人だけに与えられた結果です。

仮想通貨で借金を背負うことはある?

現物取引(普通に買って持つだけ)であれば、投資した金額以上に失うことはありません。ゼロにはなり得ますが、マイナスにはならない。ただし、レバレッジ取引を使うと証拠金以上の損失が出る可能性があるため、初心者は絶対に手を出さないでください。

今から始めても遅くない?

ビットコインは過去に何度も「もう遅い」と言われてきましたが、その後も上がり続けてきた歴史があります。2020年初に約76万円だったBTCは2025年には一時1,800万円を超えました。「遅い」かどうかは誰にもわかりませんが、少額で始めてみて自分で判断するのが一番確実です。

まとめ

仮想通貨のデメリットを6つ、体験や事例を交えながら書いてきました。最後に、この記事のポイントを振り返ります。

  • 仮想通貨のデメリットは大きく6つ(暴落・税金・詐欺・取引所・送金ミス・規制)
  • 6つのうち4つは、知識と行動で防げるリスク
  • 防げないリスク(暴落・規制)は、投資額で影響をコントロールする
  • デメリットのない投資にリターンはない
  • 少額(1,000円)から始めれば、デメリットのダメージは限りなく小さい
なふと

全部知った上で「やる」と決めたら、不思議と怖くなくなりました。怖さの正体は結局、「知らないこと」だったんだと思います。

怖いのは仮想通貨そのものではなく、リスクを知らずに飛び込むことです。この記事を読んだ時点で、あなたはもう「知らない」状態からは抜け出しています。

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