仮想通貨を買ったことはあるけれど、日本円に戻したことは一度もない。そういう人は意外と多いです。
「売却したお金は本当に銀行口座に届くのか」「途中で消えたりしないのか」という不安もあると思います。結論から言えば、仮想通貨の現金化はそこまで難しくありません。取引所で売って、出金申請を出して、銀行口座に届く。やることは基本的にこの3つだけです。
この記事では現金化の手順をステップごとに解説しつつ、手数料の比較や税金の注意点など、初めて出金する人が知っておくべきことをまとめました。
やり方さえ知っていれば、仮想通貨の現金化は思っているより簡単です。
現金化する前に確認しておくこと
仮想通貨を売却して出金するためには、いくつかの前提条件があります。これを満たしていないと、売却はできても日本円を引き出せません。
まず、本人確認(KYC)が完了していること。口座開設時に済ませているケースがほとんどですが、書類不備で止まっているとそもそも出金機能が使えません。
次に、出金先の銀行口座が取引所に登録されていること。ここで注意したいのが、取引所のアカウント名義と銀行口座の名義が一致している必要がある点です。家族の口座や旧姓のまま登録された口座だと、出金が弾かれて組戻しになります。
また、取引所によっては一部の銀行に対応していない場合があります。ゆうちょ銀行やネット銀行の一部が対象外になっていることがあるので、事前に確認しておくと安心です。
なふと口座開設のときに本人確認を済ませていれば、追加の手続きは基本的にありません。出金先の銀行口座だけ登録を忘れないようにしてください。
この3つの前提を満たしていれば、あとは「売る→出金する→届く」の流れだけです。
「販売所」と「取引所」のどちらで売るかで利益が変わる
仮想通貨を日本円に換える方法は、大きく分けて2つあります。「販売所」で売るか、「取引所(板取引)」で売るか。どちらを選ぶかで、手元に残る金額が変わります。
販売所はワンタップで売れるが、スプレッドがある
販売所は、取引所の運営会社が直接あなたから仮想通貨を買い取る仕組みです。操作はとにかく簡単で、アプリの「売却」ボタンを押すだけで完了します。
ただし、販売所には「スプレッド」と呼ばれる売買価格の差があります。これが実質的な手数料です。ビットコインの場合、スプレッドは市場価格の5〜6%程度になることが多いです。10万円分を売却すると、5,000〜6,000円ほど差し引かれる計算になります。
アルトコイン(ビットコイン以外の銘柄)ではスプレッドがさらに広がり、銘柄によっては10%近くになることもあります。
取引所(板取引)なら手数料を最小限にできる
一方、取引所の板取引は、ユーザー同士が売り注文と買い注文を出し合って売買する仕組みです。スプレッドは販売所よりはるかに小さく、指値注文を使えばほぼゼロに抑えられます。
その代わり、操作が販売所ほど直感的ではありません。注文板の見方や指値の入れ方を理解する必要があります。とはいえ、慣れてしまえば数十秒で終わる作業です。
数万円以上を現金化するなら、板取引を使うだけで数千円の節約になります。
売却から銀行口座に届くまでの3ステップ
ここからは、実際に仮想通貨を日本円にして銀行口座で受け取るまでの流れを解説します。コインチェックを例にしていますが、他の取引所でも手順はほぼ同じです。
販売所なら「売却」ボタンをタップして数量を入力するだけです。取引所(板取引)なら成行注文か指値注文を出します。売却が確定すると、取引所内の日本円残高にすぐ反映されます。
アプリやWebの「日本円の出金」メニューから、登録済みの銀行口座を選んで出金額を入力します。二段階認証の確認が入るので、認証アプリやSMSで承認してください。
コインチェックの場合、出金申請から1〜2営業日で銀行口座に着金します。取引所によっては即日対応のところもありますが、多くは翌営業日です。
なふと初めて出金するときは着金まで少しドキドキしますが、営業日の午前中に申請すれば翌営業日には届いていることが多いです。
出金にかかる手数料は取引所によって異なります。コインチェックの場合は1回あたり407円です。
出金手数料の詳しい比較は以下の記事でまとめています。

出金手数料が安い取引所はどこ?
現金化にかかるコストは、スプレッドと出金手数料の2つです。スプレッドは板取引で抑えられますが、出金手数料は取引所ごとに固定されています。
主要な国内取引所の出金手数料を比較すると、差は明確です。
| 取引所 | 出金手数料 | 備考 |
|---|---|---|
| GMOコイン | 無料 | 大口出金(2,000万円超)は400円 |
| コインチェック | 407円 | 一律 |
| bitFlyer | 220〜770円 | 三井住友銀行なら220円、それ以外は550〜770円 |
| ビットバンク | 550〜770円 | 3万円未満は550円、3万円以上は770円 |
GMOコインは出金手数料が無料で、かつ板取引にも対応しています。スプレッドも出金手数料もゼロに近づけられるので、現金化のコストを最小限にしたいならGMOコインが最有力です。
一方、コインチェックは出金手数料こそ407円かかりますが、アプリの操作性や取り扱い銘柄の多さで選ぶ人も少なくありません。頻繁に出金しない人にとっては、1回407円は許容範囲でしょう。
出金手数料が無料の取引所を使えば、現金化のコストは取引手数料だけで済みます。
取引所選びで迷っている方は、こちらの比較記事も参考にしてください。

現金化したら税金がかかるのを忘れない
仮想通貨を売却して利益が出た場合、その利益には税金がかかります。「持っているだけ」なら課税されませんが、売った瞬間に課税イベントが発生する。ここを見落としている人は多いです。
利益が20万円を超えたら確定申告が必要
会社員など給与所得がある人の場合、仮想通貨の利益(雑所得)が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。他の雑所得がある場合はそれも合算されるので、副業収入がある人は特に注意してください。
なお、利益が20万円以下でも住民税の申告は別途必要です。確定申告の義務がなくても、住民税の申告を忘れると追徴されるケースがあります。
2028年から分離課税に変わる予定がある
2025年末の税制改正大綱で、仮想通貨の税制は2028年以降に分離課税20.315%へ移行する方針が示されました。これが実現すれば、利益がいくら出ても税率は一律約20%になります。
ただし、2028年まで待つべきかどうかは利益の額次第です。利益が数万円の範囲なら、現在の雑所得の税率と分離課税の差は大きくありません。逆に数百万円の含み益がある場合は、待つことで数十万円単位の差が出る可能性があります。
なふと利益が数万円の範囲なら税率の差はそこまで大きくありません。数百万円の利益がある場合は、2028年まで待つ選択肢も検討する価値があります。
現金化する前に、自分の利益がいくらなのかを把握しておくことが大事です。
具体的にいくら税金がかかるかのシミュレーションはこちらにまとめています。

2028年まで待つべきかの判断基準については、こちらの記事で詳しく解説しています。

初めての現金化でやりがちな失敗
初めて仮想通貨を出金する人がやりがちなミスをまとめました。どれも事前に知っていれば避けられるものばかりです。
- 土日に出金申請して「届かない」と焦る — 着金は銀行の営業日にしか処理されません
- 取引所の登録名義と違う銀行口座に出金しようとする — 組戻しで余計な日数と手数料がかかります
- 板取引を知らずに販売所でそのまま売ってしまう — スプレッドで数千円損することがあります
- 「OTC取引」や個人間送金を持ちかけられて応じてしまう — 取引所を介さない現金化は詐欺のリスクが非常に高いです
特に4つ目は注意してください。SNSやメッセージアプリで「スプレッドなしで買い取ります」「銀行より早く振り込めます」といった話を持ちかけられるケースがあります。
取引所を経由した正規の出金以外の方法は、どれだけ良い条件を提示されても応じないのが鉄則です。
なふと「手数料ゼロで買い取ります」という話は、ほぼ確実に詐欺です。取引所を使った正規の手順が最も安全です。
よくある質問
まとめ
仮想通貨の現金化は、やり方を知ってしまえばそこまで難しいものではありません。最後にポイントを振り返ります。
- 現金化の手順は「売却→出金申請→着金」の3ステップ
- 販売所より取引所(板取引)で売るほうが、スプレッド分お得
- 出金手数料はGMOコインが無料で最安。コインチェックは407円
- 売却益が年間20万円を超えたら確定申告が必要
- 土日祝は着金しないので、急ぎなら平日午前に申請する
まだ取引所の口座を持っていない方は、まず口座開設から始めてください。

なふと現金化の手順自体は簡単ですが、手数料と税金の2つは知っておかないと損をします。この記事が参考になれば嬉しいです。

