「仮想通貨の自動売買で、寝ている間にも稼げる」。こう書くと夢のある話に聞こえますが、現実はそんなに甘くありません。
自動売買ツールは確かに24時間365日、設定したルールに従って勝手に取引してくれます。感情に振り回されず、チャートに張り付く必要もない。仮想通貨市場が年中無休で動いている以上、自動売買と相性が良いのは事実です。
ただし、「設定して放置すれば誰でも儲かる」わけではない。相場の急変には対応できないし、設定を間違えれば損失が膨らむこともある。そもそも「絶対に稼げるツール」と謳っているものは100%詐欺です。
この記事では、仮想通貨の自動売買の仕組みからおすすめツール3選の比較、メリット・デメリット、詐欺の見分け方まで正直にまとめます。
仮想通貨の自動売買とは何か
まずは「自動売買とは具体的に何をやっているのか」を理解しましょう。仕組みがわからないまま始めると、設定ミスや想定外の損失につながります。
BOTが24時間自動で売買する仕組み
仮想通貨の自動売買とは、あらかじめ設定したルール(「この価格になったら買う」「この価格になったら売る」など)に基づいて、プログラム(BOT)が自動的に売買を繰り返す仕組みです。
仮想通貨市場は株式市場と違って土日も含めて24時間365日動いています。人間が常にチャートを監視するのは物理的に不可能ですが、BOTなら文字通り「寝ている間」も取引を続けてくれます。
代表的な戦略としては以下のようなものがあります。
- グリッドボット — 設定した価格帯の中で、等間隔に買い注文と売り注文を並べて小さな利益を積み重ねる
- DCAボット — 一定の間隔で自動的に同額を買い続ける(ドルコスト平均法の自動化)
- コピートレード — 実績のあるトレーダーの取引を自動でコピーする
- アービトラージ — 取引所間の価格差を利用して差額を稼ぐ
なふと「自動売買」と聞くと高度なプログラミングが必要なイメージがあるけど、今は設定画面でポチポチ選ぶだけのツールが主流です。プログラミングの知識はゼロでも大丈夫。
自動売買を始める3つの方法
仮想通貨の自動売買には、大きく分けて3つの始め方があります。
① 取引所の内蔵ボットを使う
BitgetやPionexなどの取引所は、プラットフォーム内に自動売買ボットを標準搭載しています。口座を開設するだけで使えるので、最も手軽に始められます。追加のツール費用もかかりません。
② 外部ツールを取引所に連携する
3Commasのような専用ツールを使い、取引所のAPI(プログラム同士を接続する仕組み)を通じて自動売買を行います。高度なカスタマイズが可能ですが、月額料金がかかります。
③ 自分でBOTを作る
PythonなどのプログラミングでAPIを直接操作し、完全オリジナルのBOTを構築します。自由度は最高ですが、プログラミング知識が必須で、メンテナンスの手間もかかります。
初心者には①の取引所内蔵ボットがおすすめ。追加コストなし、設定もシンプル、すぐに始められます。
おすすめの自動売買ツール3選
数ある自動売買ツールの中から、信頼性・機能・コストのバランスが取れた3つを厳選しました。
Pionex — 無料で16種類のボットが使える初心者の味方
Pionexは、取引所の中に16種類以上の自動売買ボットが無料で内蔵されているのが最大の特徴です。グリッドボット、DCAボット、リバランスボットなど、主要な戦略がすべて追加料金なしで利用できます。
取引手数料は0.05%と低水準。日本語にも対応しており、日本円での表示設定も可能です。サインアップ後すぐにボットを動かせるので、「まずは試してみたい」という初心者にとってはベストな選択肢です。
- 自動売買を初めて試す人
- コストをかけたくない人
- シンプルな操作を求める人
Bitget — AI推奨設定とコピートレードが強い
Bitgetは1,300種類以上の銘柄を取り扱うグローバル取引所で、AI推奨設定によるボットの自動パラメーター調整が大きな強みです。保守的・バランス型・積極的の3パターンからAIが最適な設定を提案してくれるため、パラメーター調整に悩む必要がありません。
さらに、実績のあるトレーダーの取引を自動コピーできる「コピートレード」機能も充実。3億ドル以上のユーザー保護基金を保有しており、セキュリティ面でも安心感があります。取引手数料は現物0.1%(BGB払いで0.08%)。
- AIに設定を任せたい人
- コピートレードに興味がある人
- 豊富な銘柄から選びたい人
3Commas — カスタマイズ性重視の上級者向け
3Commasは、BinanceやKuCoinなど14以上の主要取引所にAPI連携できる外部ツール型の自動売買プラットフォームです。DCAボット、グリッドボット、SmartTradesなど多彩な機能を備え、戦略の細かいカスタマイズが可能。
TradingViewとの連携やトレーリング機能など、上級者が求める機能が一通り揃っています。ただし月額$49〜の有料サブスクリプション制で、これに加えて取引所の手数料も別途かかります。日本語にも対応しています。
- 戦略を細かくカスタマイズしたい人
- 複数取引所を横断して運用したい人
- 投資にコストをかけられる中〜上級者
| ツール | タイプ | ボット種類 | 取引手数料 | 月額料金 | 日本語 | おすすめ層 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Pionex | 取引所内蔵 | 16種類以上 | 0.05% | 無料 | ○ | 初心者 |
| Bitget | 取引所内蔵 | グリッド/AI/コピー等 | 0.1% | 無料 | ○ | 初心者〜中級者 |
| 3Commas | 外部ツール | DCA/グリッド/Smart等 | 取引所による | $49〜/月 | ○ | 中〜上級者 |
なふと個人的に初心者が最初に触るならPionexが一番ハードルが低い。ボット利用が完全無料で、設定もシンプル。まずは少額でグリッドボットを動かして「自動売買ってこういうものか」と体感するのが良いと思います。
国内取引所でも自動売買はできるのか
「海外の取引所はちょっと不安…」という方もいるでしょう。結論から言えば、国内取引所でもAPI連携による自動売買は可能です。ただし、いくつかの制約があります。
API連携に対応している国内取引所一覧
| 取引所 | API対応 | Maker手数料 | Taker手数料 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| GMOコイン | ○ | -0.01%〜-0.03% | 0.05%〜0.09% | 入出金無料、アプリの使いやすさ |
| bitbank | ○ | -0.02% | 0.12% | 全銘柄板取引対応、高い流動性 |
| SBI VCトレード | ○ | -0.01% | 0.05% | 入出金送金すべて無料 |
国内取引所を使う場合の注意点
国内取引所のAPIは、海外と比べると対応する自動売買ツールが限られています。3CommasやPionexは国内取引所と直接連携できないため、自作BOTもしくはbitbankやGMOコインのAPIを直接叩く形になります。
また、高頻度の自動売買はサーバーに過度な負荷をかけるとして制限される場合があります。利用規約を事前に確認し、API利用のルールを守ることが重要です。
プログラミング知識なしで自動売買を始めたいなら、BitgetやPionexの内蔵ボットが現実的。国内取引所のAPIは上級者向けです。
自動売買のメリット5つ
仮想通貨の自動売買には、手動トレードにはない5つの大きなメリットがあります。
24時間365日、寝ている間も取引できる
仮想通貨市場は株式市場と違い、土日祝日も含めて24時間動いています。寝ている間に急騰するチャンスを逃さずに済むのは、自動売買の最も分かりやすいメリットです。
感情に左右されない機械的なトレードができる
人間は「もう少し上がるかも」と欲張ったり、「怖いから損切りできない」と恐怖に負けたりします。自動売買は設定したルール通りに淡々と実行するので、感情による判断ミスを排除できます。
なふとこれが個人的に一番大きいメリット。過去に何度も「あのとき感情で売らなければ…」って後悔した経験がある。BOTに任せた方が結果的に合理的な判断ができるケースは多い。
プログラミング不要で始められるツールが増えた
数年前まで自動売買は「プログラミングができる人の特権」でしたが、現在はPionexやBitgetのように設定画面でポチポチ選ぶだけで始められるツールが主流です。技術的なハードルは格段に下がりました。
複数の通貨を同時に運用できる
手動トレードでは同時に複数の通貨を監視するのは困難ですが、BOTなら複数の通貨ペアを同時に運用できます。リスク分散にもつながります。
チャートに張り付く時間を他のことに使える
スキャルピングのような短期トレードはチャートに張り付く必要がありますが、自動売買なら設定後は基本的に放置でOK。その時間を仕事や趣味に充てられます。
短期トレードと自動売買の違いについてはこちらの記事でも詳しく触れています。

メリットをまとめると「時間と感情からの解放」。人間が苦手なことをBOTに任せる、というのが自動売買の本質です。
自動売買のデメリット・リスク4つ
メリットだけを見て飛びつくと痛い目に遭います。自動売買には確実に「裏側」があります。
急な価格変動には対応しきれない
BOTは設定されたルールの範囲内でしか動けません。突然の暴落や急騰、予期せぬニュースによる相場変動に対して、人間のように柔軟な判断ができないのは致命的な弱点です。
特にグリッドボットは、設定した価格帯を大きく超える暴落が来ると損失が膨らみます。損切り(ストップロス)の設定は必須です。
詐欺ツールに騙されるリスクがある
「月利30%保証」「100%勝率のAI BOT」といった甘い言葉で高額なツールを売りつける詐欺が後を絶ちません。SNSのDMで勧誘してくるものは、まず間違いなく詐欺です。
月額制ツールはコストが利益を食う場合がある
3Commasのようなツールは月額$49〜のサブスクリプション費用がかかります。少額で運用している場合、月額費用が利益を上回ってしまう「手数料負け」のリスクがあります。
運用資金が少ないうちはPionexのような無料ツールを選ぶのが賢明です。
設定を間違えると損失が拡大する
BOTは設定通りに動くからこそ、設定が間違っていればそのまま損失を出し続けます。価格帯の設定を広くしすぎたり、投資額を大きくしすぎたりすると、想定以上の損失を被ることがあります。
「自動=安全」ではない。設定ミス、詐欺ツール、コスト負けの3つが自動売買の主な落とし穴です。
「絶対に稼げる」は100%詐欺。見分け方を知っておく
自動売買に関連する詐欺は後を絶ちません。特に初心者が狙われやすいので、始める前に詐欺の手口を知っておくことが重要です。
詐欺ツールに共通する5つの特徴
- 「100%利益保証」「月利○○%確定」を謳っている
- SNSのDMで突然勧誘してくる
- 運営元の会社情報が不明、または海外ペーパーカンパニー
- 高額な初期費用や月額費用を要求する(数十万円規模)
- 実績の証拠がスクリーンショットだけで検証不能
投資に「絶対」はありません。この大前提を理解していれば、詐欺に引っかかるリスクは大幅に下がります。
安全なツールを選ぶためのチェックリスト
- 運営会社の情報が公開されているか
- ネット上に信頼できるレビューが複数あるか
- 資金は自分の取引所口座に残る仕組みか(ツールに預ける形式は危険)
- 無料トライアルやデモモードがあるか
- 日本語サポートや問い合わせ窓口が存在するか
なふと「この自動売買ツールを使ったら月に50万円稼げました!」みたいな投稿をSNSで見かけたら、まず疑うこと。本当に稼げているなら、わざわざ他人に勧める理由がない。
詐欺の最大の武器は「楽して稼ぎたい」という人間の欲望。冷静に考えれば見破れるものがほとんどです。
自動売買で失敗しないための5つのコツ
自動売買で「退場」しないためには、いくつか絶対に守るべき鉄則があります。ここでは、特に初心者が陥りがちな失敗を避けるための5つのポイントに絞って解説します。
少額からテスト運用を始める
いきなり大金を投入するのは危険です。まずは数千円〜1万円程度の少額でBOTを動かし、仕組みを理解してから資金を増やしましょう。Pionexなら10USDT(約1,500円)から始められます。
損切りラインを必ず設定する
ストップロスを設定していないBOTは、暴落時に資金を失い続けます。「ここまで下がったら自動で止める」というラインを必ず設定してください。これは自動売買の最低限のルールです。
1つのツール・通貨に集中しすぎない
「このBOTが調子いいから全額投入」は最も危険なパターン。複数のツールや通貨に分散させることで、特定の暴落や障害による損失を軽減できます。
定期的に設定を見直す
一度設定したら完全放置、というのは理想ですが現実的ではありません。相場のトレンドが変わったら価格帯の再設定が必要ですし、BOTのパフォーマンスを月に1回は確認すべきです。
利益が出たら税金の計算を忘れない
自動売買で得た利益も、通常の仮想通貨取引と同様に雑所得として課税対象です。BOTが大量の取引を繰り返すため、取引履歴の管理が煩雑になりがち。CryptactやGtaxなどの損益計算ツールの併用をおすすめします。
自動売買の成功は「設定して終わり」ではなく、「設定→テスト→見直し」のサイクルが回せるかどうかにかかっています。
自動売買が向いている人・向いていない人
なふと自動売買は「楽して稼ぐ方法」ではなく「時間のない人が効率的に取引を仕組み化する方法」。この認識のズレが、成功と失敗を分ける最大のポイントだと思います。
よくある質問
まとめ
仮想通貨の自動売買は、「楽して稼ぐ魔法」ではありません。しかし、正しく使えば「24時間の取引チャンスを逃さず、感情に左右されない仕組み化」という確かなメリットがあります。
- 自動売買はBOTが設定通りに24時間売買を繰り返す仕組み
- 初心者にはPionex(無料・シンプル)、中級者にはBitget(AI・コピートレード)がおすすめ
- メリットは「時間と感情からの解放」。デメリットは「急変動への弱さと詐欺リスク」
- 「絶対に稼げる」は100%詐欺。甘い言葉に引っかからないこと
- 少額テスト → 損切り設定 → 定期見直し のサイクルが成功の鍵
- 利益が出たら税金計算も忘れずに
自動売買は「稼げるかどうか」ではなく、「自分のトレードを仕組み化できるかどうか」で価値が決まります。まずは少額で試して、自分に合うかどうかを判断してみてください。

