ビットコインの価値がなくなる条件を本気で考えたら、むしろ長期保有が見えてきた

ビットコインの価値って、本当になくなるの?

2026年3月にはGoogleが「量子コンピュータで秘密鍵を9分で解読できる可能性」を発表して、また「ビットコイン終了」の声が出てきましたよね。

そういう不安、わかります。

ただ、僕は「怖い」で終わらせたくなかったので、この記事では本気で「ビットコインの価値がゼロになるための条件」を洗い出して、その条件が現実的に揃うのかどうかをデータで検証しました。

結論から言うと、ゼロになる条件を全部並べて潰していったら、むしろ長期保有の根拠が見えてきました。

目次

ビットコインの価値がゼロになるシナリオを全部並べる

まず、ゼロになりうるシナリオを正直に並べます。取引所のサイトは「大丈夫です」と言い切りがちですが、それだけでは不安は消えません。どんなリスクがあるのか、真正面から見てみましょう。

Googleが「9分で秘密鍵を解読できる」と言い出した

2026年3月、Google量子AI部門が衝撃的な研究結果を発表しました。将来の量子コンピュータを使えば、ビットコインの暗号を約9分で解読できる可能性があるというものです。

さらに、全供給量の約3分の1にあたる約651万BTCが量子コンピュータに対して脆弱だとも指摘されています。これは公開鍵がすでにネットワーク上に露出している初期のアドレスや、アドレスを再利用しているウォレットが対象です。

数字だけ見ると、確かに怖い話です。ただし、この話には「まだ理論上の段階」という大きな前提があります。詳しくは後半のセクションで深掘りします。

なふと

この記事を書いているタイミングで飛び込んできたニュースです。僕も正直、最初に見たときはドキッとしました。

全世界の政府が一斉に禁止に動いたら

もうひとつの「ゼロシナリオ」は、世界中の政府が一斉にビットコインを禁止するケースです。

実際、2021年に中国はマイニングと取引を全面禁止しました。世界最大のマイニング拠点だった国の全面規制です。ビットコインは一時的に暴落しましたが、その後も価格は回復し、2021年11月には約776万円で過去最高値を更新しています。

一方で、エルサルバドルはビットコインを法定通貨に採用しました。規制する国もあれば、国の通貨として採用する国もある。全世界が足並みを揃えて禁止するには、各国の利害が完全に一致する必要があります。

世界200カ国以上が同時に「禁止」で合意する未来は、現時点では極めて非現実的です。

ビットコインより優れた暗号資産が出てきたら用済みになるのか

イーサリアムはスマートコントラクトが使えます。ソラナは処理速度が速い。技術的に見ると、ビットコインより「優れた」暗号資産はすでに存在しています。

では、ビットコインは用済みになるのか。ここで効いてくるのがネットワーク効果です。

電子メールがいまだに使われているのは、みんなが使っているからです。ビットコインも同じで、15年以上にわたって最大の暗号資産であり続けたこと自体が価値になっています。取引所、ウォレット、決済サービス、すべてがまずビットコインに対応する。この「最初に対応される」ポジションは簡単には崩れません。

なふと

これは正直、僕も一番心配していたことです。でもスマホが出てもPCはなくなりませんでしたし、「より優れた技術=既存を駆逐する」とは限らないんですよね。

仮想通貨全体の将来性が気になる方は、こちらの記事でデータをもとに検証しています。

それでもビットコインが生き残ってきた歴史

ゼロになるシナリオを並べたところで、次は歴史的な事実を見ます。ビットコインは過去に何度も「終わった」と言われてきました。そのたびに、実際にはどうなったのか。

2018年に83%暴落して、2021年に最高値を更新した

2017年12月、ビットコインは約233万円の最高値をつけました。仮想通貨バブルの絶頂期です。

そこから1年で約40万円まで暴落しました。下落率は約83%。100万円分のビットコインが17万円になった計算です。「ビットコインは終わった」という記事が毎日のように出ていました。

ところが2021年11月、ビットコインは約776万円で新たな最高値を記録します。2018年の底値から見ると、約19倍です。

このパターンは一度だけではありません。暴落と回復を繰り返しながら、長期的には右肩上がりのチャートを描いてきました。

ビットコインは過去に何回「終わった」と言われた?

少なくとも400回以上です。Bitcoin Obituariesというサイトが「ビットコイン死亡宣告」をカウントしていて、そのたびに最高値を更新しています。

「実体がないから危ない」は電子マネーにも言える

「ビットコインには実体がないから危ない」。これもよく聞く話です。

でも考えてみてください。日本のキャッシュレス決済比率はすでに40%を超えています。PayPayの残高もSuicaのチャージも「実体」はありません。銀行口座の預金残高だって、金庫に現金が積まれているわけではなく、データベース上の数字です。

ビットコインの「実体」があるとすれば、それは世界中に分散したブロックチェーンネットワークそのものです。どこか1つのサーバーが止まっても、ネットワーク全体は止まりません。

ビットコインのブロックチェーンを支えるフルノードは、世界中に約18,000台以上分散しています。

「実体がない=危ない」なら、銀行預金もPayPayもSuicaも全部危ないという話になります。

2,100万枚の上限が「金」と同じ希少性を生んでいる

ビットコインの発行上限は2,100万枚。これはプログラムによって固定されていて、誰にも変更できません。

しかも約4年ごとに新規発行量が半分になる「半減期」という仕組みがあります。金の採掘と同じで、掘れば掘るほど新しく出てくる量が減っていく。最後のビットコインが採掘されるのは2140年の予定です。

日本円は政府が必要に応じて発行量を増やせますが、ビットコインにはそれができません。この「刷れない」という性質が、金と同じ希少性を生んでいます。「デジタルゴールド」と呼ばれる理由はここにあります。

半減期の仕組みと価格への影響についてはこちらで詳しく解説しています。

量子コンピュータでビットコインは盗まれるのか

最初のセクションで触れたGoogleの研究について、もう少し深掘りします。SNSでは「ビットコイン終了」と煽る投稿が増えましたが、冷静にデータを見ると印象は変わります。

651万BTCが脆弱って本当?

Googleの研究によると、楕円曲線暗号を破るには50万個未満の物理量子ビットが必要です。

現在の量子コンピュータは数千量子ビットの段階です。50万個にはまだ2桁以上の差があります。研究者自身も「将来の量子コンピュータなら」という前提を置いています。

また、脆弱とされる651万BTCはすべてが「今すぐ盗める」わけではありません。公開鍵がネットワーク上に露出している古いアドレスや、同じアドレスを繰り返し使っているウォレットが対象です。一度も送金したことがないアドレス(公開鍵が未露出のもの)は、理論上、量子コンピュータでも解読が困難です。

対策も動き始めています。Ethereum財団は2026年1月にポスト量子セキュリティチームを発足させ、「最重要の戦略課題」と宣言しました。ビットコインコミュニティでも、暗号方式のアップデートに関する議論が進んでいます。

なふと

怖い話ではありますが、「今すぐ盗まれる」という話ではありません。数十年単位の技術的な可能性の話です。

暗号が破られるなら銀行もクレカも全部アウト

見落とされがちな事実があります。ビットコインが使っている楕円曲線暗号は、ビットコインだけの技術ではありません。

オンラインバンキング、クレジットカード決済、政府の通信セキュリティ、SSL/TLS通信。インターネット上の暗号化の多くが同じ系統の技術に依存しています。

量子コンピュータが暗号を破れるレベルに達した場合、社会全体が対策に動かざるを得ません。銀行もクレカ会社も政府も、自分たちのセキュリティを守るために暗号方式をアップデートします。そのとき、ビットコインだけが取り残されるとは考えにくい。

量子コンピュータの脅威はビットコイン固有の問題ではなく、インターネット全体のセキュリティに関わる課題です。

量子コンピュータがビットコインを壊すより先に、銀行やクレカが対策を迫られます。ビットコインだけが取り残されるシナリオは考えにくいです。

ビットコインの価値がなくなる条件は「揃いそうにない」

ここまで3つのゼロシナリオを検証してきました。改めて全体を振り返ると、どのシナリオにも共通するパターンが見えてきます。

全否定シナリオを潰していくと残るのは「長期保有」

量子コンピュータは数十年先の理論的なリスクで、かつビットコイン固有の問題ではない。政府の全面禁止は中国ですら失敗し、全世界同時は非現実的。競合コインはネットワーク効果の壁を超えられていない。

どのシナリオも「ビットコインの価値をゼロにする力」としては不十分です。

ただし、暴落は別です。過去に83%落ちた実績があるように、50%以上の暴落は今後も普通に起きます。短期的な価値の大幅な下落と、価値がゼロになることはまったく別の話です。

なふと

「暴落」と「ゼロ」を混同すると、投資判断を間違えます。ここの区別は本当に大事です。

ビットコインの価値がゼロになるには、量子コンピュータの実用化・世界同時規制・ネットワークの完全崩壊が同時に起きる必要があります。

不安が消えないなら、無理に持たなくていい

この記事を読んでもまだ「怖い」と感じるなら、ビットコインを買わないのもひとつの正解です。

投資は腹落ちしてから始めるものです。不安を抱えたまま保有すると、暴落のたびに狼狽売りして損を出すパターンに陥りやすい。「リスクを理解した上で、それでも持ちたい」と思えるかどうかが分かれ目です。

この記事で伝えたいのは「ビットコインを買え」ではありません。リスクを全部知った上で、自分の判断で決めてほしいということです。

仮に始めてみたいと思った方は、余剰資金の少額からが鉄則です。

「もう遅いんじゃないか」という不安がある方には、こちらの記事も参考になるはずです。

口座開設から購入までの手順はこちらにまとめています。

よくある質問

ビットコインの価値がゼロになった事例はある?

ビットコイン自体がゼロになったことは一度もありません。ただし、アルトコインの中には価値がほぼゼロになったプロジェクトが多数あります。ビットコインと他の暗号資産では、ネットワークの規模と歴史がまったく違います。

ビットコインを持ち続けるリスクは?

主なリスクは暴落リスク・規制リスク・ハッキングリスクの3つです。ゼロになるリスクは低いですが、価格が半分以下になる可能性は過去に何度もあります。余剰資金で保有し、暴落時に慌てない金額に抑えることが大切です。

量子コンピュータでビットコインが盗まれるのはいつ?

現時点では少なくとも10年以上先の話です。Googleの2026年3月の研究は「将来の量子コンピュータなら可能」という理論的な話であり、今の量子コンピュータでは解読に必要な計算能力に2桁以上の差があります。

まとめ

ビットコインの価値がなくなる可能性を、3つのシナリオから本気で検証してきました。

  • 量子コンピュータの脅威は理論段階。現在の技術とは2桁以上の差がある
  • 政府の全面禁止は中国でも失敗。世界同時規制は非現実的
  • 競合コインとはネットワーク効果で共存。ビットコインのポジションは揺らいでいない
  • 過去に83%暴落しても回復し、最高値を更新してきた歴史がある
  • 暴落リスクとゼロリスクは別物。暴落は来るが、ゼロになる条件は揃いにくい
なふと

リスクを全部知った上で持つのと、なんとなく持つのでは、暴落が来たときの判断がまったく変わります。この記事がその判断材料になれば嬉しいです。

ビットコインの価値がなくなるかどうかは、最終的には自分で判断するしかありません。大事なのは、リスクを知った上で納得して持つことです。

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