仮想通貨を始める前に、自分なりに調べました。販売所と取引所の違い、スプレッドの仕組み、余剰資金で始めるべきこと。情報は十分に集めたつもりでした。
それでも、最初の1ヶ月で失敗しました。
知識が足りなかったわけではありません。知っていたのに、判断を間違えました。情報を集めることと、正しい判断ができることはまったく別の話です。
この記事では、僕が実際にやってしまった失敗を正直に書きます。「調べてから始めれば大丈夫」と思っている人ほど、読んでほしい内容です。
「調べてから始めたのに失敗した」という人が多い
仮想通貨で失敗する人の多くは、何も知らずに飛び込んだ人ではありません。むしろ「ちゃんと調べてから始めた」人が、調べた通りにできなかったというケースのほうが多いです。
販売所と取引所の違いは知っていた。でも3ヶ月、販売所で買い続けた
僕も知っていました。でも、実際にアプリを開くと「かんたん購入」のボタンが一番目立つところにあります。板取引の画面は少し奥にあって、注文の出し方もよくわかりません。
「次からは取引所で買おう」と思いながら、結局3ヶ月間、販売所で買い続けていました。あとで計算したら、取引所で買っていた場合と比べて合計で数千円余分に払っていました。
知識があっても、アプリのUIの「ラクさ」には勝てません。これが最初の失敗でした。
「余剰資金だけ」という自分ルールが、気づいたら崩れていた
「余剰資金でやる」。これも始める前に決めていたルールです。
最初は本当に守っていました。月に1万円だけ。生活費とは完全に分けて、なくなっても困らない金額だけを入金していました。
ところが、ビットコインが1週間で10%上がった時期がありました。「今入れないともったいない」という気持ちが湧いてきて、翌月分の生活費から2万円を追加で入金しました。
なふと今思えば、「もったいない」と感じた時点で冷静さを失っていました。価格が動いているときの金額感覚は、普段とまるで違います。
わかっていても止まれなかった3場面
ここからは、もう少し具体的な話をします。「そんなことしないだろう」と思うかもしれませんが、相場が動いているときの判断力は、普段の自分とは別物です。
含み益が出た翌日に、もっと入れたくなった
最初に入金した1万円が、2週間で数パーセント増えました。金額にすれば大したことはありません。でも、初めて「自分のお金が増えた」のを見た瞬間の感覚は忘れられません。
翌日、追加で数万円を入金しました。「自分はセンスがある」と本気で思っていました。
数日後、ビットコインが下落しました。含み益どころか、元本割れです。
なふとそのとき気づきました。自分が完全に感情で動いていたと。わずかな含み益が、冷静な判断を消してしまうんです。
少し勝った直後の判断は、一番信用してはいけません。
損切りするか握るかを3日間決められなかった
含み損が出たとき、選択肢は2つです。損切りするか、回復を待つか。
僕は3日間、どちらも選べませんでした。朝起きてチャートを見て、「もう少し待とう」と思う。夜にまた見て、さらに下がっている。「明日上がるかもしれない」と思って、何もしない。
結局4日目に、含み損がマイナス15%まで膨らんだところで狼狽売りしました。冷静に判断したわけではなく、「これ以上見ていられない」というメンタルの限界でした。
なふとあのときは毎朝チャートを見るのが本当に怖かったです。何もしないまま損失が膨らんでいく感覚は、経験しないとわかりません。
SNSで「今が底」を見て、追加入金した
暴落のあと、SNSを見ると「ここが底。今買わないやつは一生貧乏」といった投稿が目に入ります。
冷静に考えれば、その人が底を正確に当てられる保証はどこにもありません。でも、含み損を抱えて不安なときに「底だ」と断言してくれる人の言葉は、妙に説得力があります。
僕はその投稿を見て追加入金しました。結果、底ではありませんでした。さらに下がりました。
最初の1ヶ月で情報源の良し悪しを見極めるのは、正直に言って無理です。だからこそ、SNSの価格予想は最初から見ないと決めたほうがいいです。
仮想通貨のリスクやデメリットについて、もっと詳しく知りたい方はこちらにまとめています。

株の経験が仮想通貨で裏目になった話
「投資経験があるから大丈夫」。そう思っている人ほど、仮想通貨では注意が必要です。株式投資の常識が、そのまま通用しない場面があります。
「長期で持てば戻る」は、すべての銘柄には通用しない
株のインデックス投資では、「長期で持てば基本的に右肩上がり」という前提があります。S&P500は過去のどの暴落からも回復してきました。
ビットコインも、過去の暴落から毎回回復しています。ただし、アルトコインは違います。
ビットコインとアルトコインを同じ感覚で扱うと、取り返しのつかない損失になる可能性があります。「長期保有」が通用するのは、消滅リスクが低い銘柄だけです。
指値で待っていたら、全部そのまま上がっていった
株式投資では、「安くなったら買う」ために指値注文を使うのが一般的です。僕も仮想通貨で同じことをやりました。
ビットコインが400万円のとき、「380万円まで下がったら買おう」と指値を入れました。結果、下がらずにそのまま420万円、450万円と上がっていきました。
仮想通貨は株と比べてボラティリティが高く、一度動き始めると一方向に大きく動く傾向があります。「もう少し待てば安くなる」と思っている間に、買い場を逃し続けました。
なふと少額でいいので、まず取引所の板取引で成行買いに慣れておくのがおすすめです。口座開設だけなら無料で、数分で終わります。
まだ取引所の口座を持っていないなら、初心者におすすめのコインチェックでサクッと開設しておきましょう。
今もう一度始めるなら、この4つだけやる
失敗を振り返って、もし最初の1ヶ月をやり直せるなら、やることは4つだけに絞ります。複雑なことは何もありません。
買う場所と銘柄はシンプルにする
販売所ではなく取引所の板取引で買います。これだけで、スプレッド分のコストを節約できます。
銘柄は最初の1ヶ月はビットコインだけ。アルトコインは値動きが激しく、初心者が判断するには情報も経験も足りません。まず「価格変動がある世界」にビットコインで慣れるのが先です。
金額とSNSに自分ルールを決める
入金額は月収の5%以下にします。溶けても翌月の生活に影響しない金額です。
そして、SNSの価格予想は1ヶ月見ません。「今が底」「今が天井」という他人の予想は、最初の1ヶ月では判断材料になりません。むしろ邪魔です。
- 取引所の板取引で買う(販売所は使わない)
- 最初の1ヶ月はビットコインだけ
- 金額は月収の5%以下
- SNSの価格予想を1ヶ月見ない
仮想通貨の始め方を一から知りたい方はこちらにまとめています。

よくある質問

まとめ
- 「調べてから始めた」のに失敗するのは、知識と判断が一致しないから
- 含み益が出た直後の追加投入は、最もリスクの高い判断
- SNSの「今が底」は信用しない。最初の1ヶ月は見ないと決める
- 株の「長期で持てば戻る」は、アルトコインには通用しない
- やることは4つだけ。板取引・ビットコインだけ・月収5%以下・SNS断ち
失敗しない方法はありません。でも、同じ失敗を繰り返さない方法はあります。
この記事に書いたことは、全部僕がやってしまったことです。同じ失敗をしなくて済むなら、書いた意味があります。
なふと正直、恥ずかしい話ばかりです。でも、誰かの最初の1ヶ月が少しでもマシになるなら、それでいいと思っています。

