コインチェックで仮想通貨を売って利益が出たら、確定申告が必要です。
ところがCoincheckは確定申告用の書類を発行してくれません。公式のスタンスは「取引履歴CSVをダウンロードして、ご自身で損益を計算してください」というもの。ここで「何をすればいいかわからない」と手が止まる人が多いはずです。
実際にやることは3つだけです。CoincheckからCSVをダウンロードする。そのCSVを損益計算ツール(GtaxかCryptact)に取り込む。計算された金額を確定申告書に転記する。慣れれば30分で終わります。
この記事では、CoincheckのCSVダウンロードから確定申告書の提出まで、1ステップずつ解説します。初めての確定申告でも、この手順通りに進めれば最後まで完了できます。
確定申告が必要な人、不要な人
手順に入る前に、そもそも自分は確定申告をしなければいけないのかを確認しましょう。結論から言えば、会社員の場合は仮想通貨の年間利益が20万円を超えていれば必要です。
会社員は年間利益20万円を超えたら確定申告が必要
給与所得のある会社員は、仮想通貨の利益(雑所得)が年間20万円を超えた場合に確定申告をしなければなりません。ここでいう「利益」は売却した金額そのものではなく、「売却額 − 取得単価」で計算した差益のことです。
たとえばビットコインを50万円で買って60万円で売った場合、利益は10万円。この場合は20万円以下なので確定申告は不要です。ただし、年間で複数回売買した利益を合計して20万円を超えていれば申告が必要になります。
なふと20万円以下でも住民税の申告は別途必要です。所得税の確定申告が不要でも、住民税は自治体に申告しなければなりません。ここを見落としている人はかなり多いです。
フリーランス・個人事業主は金額に関係なく申告する
事業所得で確定申告をしている人は、仮想通貨の利益が1円でも雑所得として申告する必要があります。すでに毎年確定申告をしている分、手順に慣れているのでハードルは低いはずです。
利益が出ていなくても申告した方がいいケース
仮想通貨で損失が出た場合、確定申告の義務はありません。ただし、申告した方が得になるケースがあります。
仮想通貨の損失は、同じ年の他の雑所得(副業の収入、FXの利益など)と損益通算できます。他に雑所得がある人は、仮想通貨の損失と相殺することで税負担を減らせます。
なお、仮想通貨の損失は株式のように翌年以降に繰り越すことはできません。損益通算できるのは同一年度の雑所得だけです。
申告が必要なラインや20万円以下ルールの落とし穴については、以下の記事で詳しく解説しています。

コインチェックから取引履歴CSVをダウンロードする
確定申告の最初のステップは、Coincheckから取引履歴のCSVファイルをダウンロードすることです。このCSVに、1年間の売買記録がすべて入っています。
PCのブラウザ(Chrome、Safariなど)でCoincheckの公式サイトにアクセスし、ログインします。二段階認証を求められたら、普段使っている認証アプリで認証してください。
ログイン後、画面左メニューの「アカウント」をクリックします。表示されたメニューの中から「取引履歴」を選択してください。
確定申告の対象となる期間は、1月1日〜12月31日です。この期間を選択して「ファイル作成」をクリックすると、CSVファイルの生成が始まります。
ファイルの生成には数秒〜数分かかります。完了すると「ダウンロード」のリンクが表示されるので、クリックしてZIPファイルを保存してください。ZIPを解凍すると、中にCSVファイルが入っています。
なふとダウンロード自体は1分もかかりません。PCでログインするのが面倒ですが、そこさえ乗り越えればあとは損益計算ツールに入れるだけです。
CoincheckのCSVには、売買・入出金・レンディングなど、すべての取引記録が含まれています。自分で内容を確認する必要はなく、このファイルをそのまま損益計算ツールにアップロードすれば問題ありません。
損益計算ツールにCSVを取り込んで自動計算する
ダウンロードしたCSVを損益計算ツールにアップロードすると、年間の利益(または損失)が自動的に計算されます。Coincheckが公式に対応を案内しているのはGtaxとCryptact(クリプタクト)の2つです。
GtaxとCryptact、どちらを選ぶか
どちらも無料プランがあり、基本的な機能は同じです。違いは無料枠の上限と対応取引所の数です。
| Gtax | Cryptact(クリプタクト) | |
|---|---|---|
| 無料プランの取引件数 | 年間100件まで | 年間50件まで |
| 対応取引所数 | 約70 | 約90以上 |
| UIの使いやすさ | シンプルで初心者向き | 機能が多く中〜上級者向き |
| 有料プランの料金 | 年間8,250円〜 | 年間8,800円〜 |
| おすすめの人 | Coincheckだけ使っている人 | 複数の取引所を併用している人 |
なふとどちらも無料で試せるので、迷ったらまずGtaxを使ってみてください。取引件数が100件を超えている場合や、対応していない取引所がある場合はCryptactに切り替えればOKです。
CSVをアップロードして損益を確認する
ここではGtaxを例に手順を説明しますが、Cryptactでも流れはほぼ同じです。
Gtaxの公式サイトにアクセスして、メールアドレスでアカウントを作成します。Googleアカウントでの登録にも対応しています。
ログイン後、「取引所を追加」ボタンをクリックします。取引所の一覧からCoincheckを選んでください。
先ほどCoincheckからダウンロードしたCSVファイルを、画面の指示に従ってアップロードします。ZIPのまま対応している場合もありますが、解凍したCSVをアップロードするのが確実です。
アップロードが完了すると、数分以内に年間の損益計算結果が表示されます。ここに表示された利益額(または損失額)が、確定申告書に記入する金額です。この数字をメモしておいてください。
CSVをアップロードするだけで損益が自動計算されます。自分で1件ずつ計算する必要はありません。ここが損益計算ツールを使う最大のメリットです。
複数の取引所を使っている場合は全部まとめて計算する
Coincheck以外にbitFlyerやGMOコインなど、複数の取引所で取引している場合は、それぞれの取引所からCSVをダウンロードして同じ損益計算ツールに取り込んでください。
ツールが全取引所の取引を合算して、年間の合計利益を算出してくれます。確定申告では取引所ごとに分けて申告するのではなく、すべての取引をまとめた合計金額を1つの「雑所得」として記入します。
なふと海外取引所(BybitやMEXCなど)を使っている場合も同様です。GtaxもCryptactも主要な海外取引所に対応しているので、同じ手順でCSVを取り込めます。
確定申告書を作成して提出する
損益計算ツールで年間の利益額がわかったら、あとは確定申告書に転記して提出するだけです。
e-Taxまたは確定申告書等作成コーナーで申告する
確定申告書は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」からオンラインで作成できます。PCのブラウザからアクセスして、画面の案内に従って入力していきます。
マイナンバーカードを持っていれば、e-Taxでそのまま電子提出まで完了します。カードリーダーがなくても、スマホのマイナポータルアプリをカードリーダー代わりに使えます。
マイナンバーカードを持っていない場合でも、事前に税務署でID・パスワード方式の届出をしておけばオンライン提出が可能です。どちらの方法も使えない場合は、紙の申告書を印刷して税務署に郵送する方法もあります。
雑所得の欄に損益計算ツールの金額を記入する
確定申告書の入力で迷いやすいのが、「どこに書けばいいのか」です。仮想通貨の利益は「雑所得」に分類されるので、以下の箇所に記入します。
- 確定申告書の「収入金額等」→「雑(その他)」の欄に、損益計算ツールで出た利益額を記入
- 「種目」の欄には「暗号資産」と記入
- 「名称」の欄には「Coincheck」と記入(複数取引所の場合は「Coincheck 他」など)
- 経費がある場合は「必要経費」の欄に計上(損益計算ツールの利用料、通信費など)
利益額から実際にいくら税金がかかるか知りたい場合は、以下の記事でシミュレーションしています。

申告期限は毎年3月15日
確定申告の期間は毎年2月16日〜3月15日です。3月15日が土日にあたる場合は翌営業日にずれます。
期限を過ぎた場合でも申告はできますが、無申告加算税(原則15〜20%)や延滞税が発生します。利益が少額でも、期限を過ぎるとペナルティの方が大きくなるケースがあるので注意してください。
なふと3月に入ってから慌てる人が多いですが、CoincheckのCSVダウンロードと損益計算は年明けすぐにできます。1月中に終わらせておくと、申告期間に入ったらあとは転記するだけです。
確定申告の全体の流れは、CSVダウンロード → 損益計算ツールで自動計算 → 確定申告書に転記の3ステップです。それぞれの作業は10〜15分で終わるので、合計30〜45分あれば完了します。
よくある質問
まとめ
- コインチェックは確定申告用の報告書を発行しない。取引履歴CSVを自分でダウンロードする
- CSVダウンロードはPCブラウザのみ対応(スマホアプリは不可)
- GtaxかCryptactにCSVを取り込めば損益が自動計算される。Coincheckだけの人はGtax、複数取引所を使っている人はCryptactがおすすめ
- 計算された利益額を確定申告書の「雑所得」欄に転記して提出する
- 申告期限は毎年3月15日。1月中にCSVダウンロードと損益計算を終わらせておくと楽
確定申告と聞くと難しそうに感じますが、Coincheckの場合はCSVをダウンロードしてツールに入れるだけで損益が出ます。あとは確定申告書に数字を写すだけです。初めてでも1時間かからずに終わるので、早めに片付けてしまいましょう。

