ビットトレードをメイン取引所にしてはいけない理由と、それでも口座を持つべき理由

仮想通貨取引所を探していると、「ビットトレード」という名前を目にすることがあります。

取扱銘柄数は国内トップクラス。取引所の手数料は無料。スペックだけ見ると、かなり良さそうに見えます。

ただ、実際に使ってみると「メインで使い続ける取引所」としてはいくつか気になる点があります。一方で、サブ口座として持っておくと他では得られない価値がある取引所でもあります。

この記事では、ビットトレードを「メインにしてはいけない理由」と「それでも口座を持つべき理由」の両面から、正直にレビューしていきます。

目次

ビットトレードとは?旧Huobi Japanから正統進化した取引所

ビットトレードの名前を聞いて、「あれ、Huobi Japanじゃなかったっけ?」と思った方もいるかもしれません。実は社名が2回変わっており、その経緯を知っておくと安心感が変わります。

「Huobi Japan → BitTrade」社名が2回変わった理由

ビットトレード株式会社は、もともと2016年に設立された国内の暗号資産交換業者です。2019年に中国発のグローバル取引所「Huobi」グループの傘下に入り、「フォビジャパン(Huobi Japan)」にブランド名を変更しました。

しかし2023年、再び「BitTrade(ビットトレード)」に名前を戻しています。

なぜわざわざ名前を戻したの?

Huobiブランドから距離を置き、日本市場に特化した国内取引所として再出発するためです。

金融庁に登録済みの暗号資産交換業者(関東財務局長 第00007号)であり、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)にも加盟しています。無登録の海外取引所とは法的な立場がまったく違います。

なふと

「中国系だから怪しい」という声もありますが、現在は日本法人として金融庁の監督下にあります。その点は安心して大丈夫です。

2026年時点のスペックを30秒で把握する

まずはビットトレードの基本情報をテーブルにまとめました。

項目 内容
運営会社 ビットトレード株式会社
設立 2016年
金融庁登録 関東財務局長 第00007号
取扱銘柄数 約47銘柄(2026年3月時点)
取引所手数料 無料
最低取引額 2円〜
レバレッジ取引 BTCのみ(2倍)
入金手数料 クイック入金:無料 / 振込:自己負担
日本円出金手数料 330円
セキュリティ コールドウォレット+マルチシグ

銘柄数47は国内取引所の中でもトップクラスです。取引所手数料が無料で、2円から取引できるのはかなり敷居が低い。

ただし、スペック表だけでは見えない部分にこの取引所の本質があります。

メイン取引所にしてはいけない3つの理由

スペックだけ見ると優秀に見えるビットトレードですが、実際にメインとして使い続けるには3つの問題があります。どれも「使ってみないとわからない」タイプの弱点です。

取引高が少なすぎて注文が通らないことがある

ビットトレードの最大の弱点は、取引高(出来高)の少なさです。

取引高が少ないということは、売り買いの注文が薄いということ。つまり、自分が出した注文がすぐに成立しなかったり、思った価格で約定しない「スリッページ」が発生しやすくなります。

取引所 BTC/JPY 24時間取引高(目安)
bitFlyer 数十億円規模
ビットバンク 数十億円規模
GMOコイン 数億〜十数億円
コインチェック 数億円規模
ビットトレード 数千万〜数億円

ビットコインはまだマシですが、アルトコインになると板がスカスカのケースもあります。「買いたいのに売り注文がない」という状況が起こりうるのは、メイン取引所としては致命的です。

なふと

少額の取引なら問題ないことが多いですが、まとまった金額を動かすときに板の薄さを感じます。

販売所のスプレッドは「手数料無料」の裏側

ビットトレードは「取引手数料無料」を打ち出していますが、これは取引所形式の話です。

初心者が使いがちな「販売所」で売買すると、手数料の代わりにスプレッド(売値と買値の差)がかかります。このスプレッドが往復で**3〜5%**になることもあります。

10万円分のビットコインを販売所で買って、すぐに売ったら3,000〜5,000円が消える計算です。

これはビットトレードに限った話ではなく、コインチェックやbitFlyerの販売所でも同じです。ただ、「手数料無料」の文字だけを見て販売所を使ってしまう初心者が多いのは事実です。

「手数料無料」に釣られて販売所を使い続けると、見えないコストで確実に損をします。ビットトレードを使うなら取引所形式が大前提です。

手数料の構造をもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考になります。

出金手数料が銘柄ごとにバラバラで計算しにくい

ビットトレードの日本円出金手数料は**330円**。GMOコインやSBI VCトレードが無料なのと比べると、地味にコストがかかります。

さらに厄介なのが、仮想通貨の出金(送金)手数料が銘柄ごとに異なる点です。

銘柄 出金手数料
BTC 0.0005 BTC
ETH 0.005 ETH
XRP 0.1 XRP
日本円 330円

BTCの出金手数料0.0005 BTCは、1BTC=1,500万円で計算すると約7,500円。頻繁に外部ウォレットへ送金する人にとっては無視できない金額です。

「買うのは安いけど、出すときにお金がかかる」。これがビットトレードの手数料構造の本質です。

それでも口座を持つべき3つの理由

ここまでデメリットを正直に書いてきましたが、ビットトレードには他の取引所では代替できない強みがあります。「メイン」ではなく「サブ口座」として考えると、かなり魅力的な存在です。

他の国内取引所では買えない銘柄がここにある

ビットトレード最大の強みは、取扱銘柄数の多さです。

取引所 取扱銘柄数(2026年3月時点)
ビットトレード 約47銘柄
ビットバンク 約40銘柄
GMOコイン 約26銘柄
コインチェック 約30銘柄
SBI VCトレード 約24銘柄

DEP(ディープコイン)やBSV(ビットコインSV)など、他の国内取引所ではほぼ取り扱いがない銘柄にも日本円で直接アクセスできます。

「海外取引所を使いたくないけど、マイナーなアルトコインにも触りたい」という層にとって、この銘柄ラインナップは唯一無二です。

なふと

個人的には、この銘柄数だけでも口座を持つ価値があると思っています。コインチェックやビットバンクでは買えない通貨を、わざわざ海外取引所を使わずに買える。これは大きいです。

取引所形式の手数料が完全無料という事実は大きい

ビットトレードの取引所では、Maker(指値注文)もTaker(成行注文)も手数料が無料です。

他の取引所と比較してみましょう。

取引所 Maker手数料 Taker手数料
ビットトレード 無料 無料
ビットバンク -0.02%(報酬) 0.12%
GMOコイン -0.01%(報酬) 0.05%
bitFlyer 0.01〜0.15% 0.01〜0.15%

ビットバンクやGMOコインはMaker手数料がマイナス(つまり注文を出すと報酬がもらえる)というメリットがありますが、Taker手数料は確実にかかります。

「とにかく取引コストをゼロにしたい」という人にとって、ビットトレードのMaker/Taker両方無料は明確なアドバンテージです。

セキュリティと金融庁登録の安心感

ビットトレードは、顧客資産をコールドウォレット(インターネットから切り離された保管場所)で管理しています。さらにマルチシグ(複数の秘密鍵による署名)を組み合わせた二重のセキュリティ体制を採用しています。

ビットトレードは創業以来、ハッキングによる顧客資産の流出事故が発生していません。

2024年には金融庁がBybit、MEXC、Bitgetなど無登録の海外取引所に対して警告書を発出しています。一方ビットトレードは金融庁登録済みの正規業者であり、これらの無登録業者とは根本的に立場が違います。

仮想通貨のリスク全般について詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

メリットとデメリットを並べて比較する

ここまでの内容を、メリットとデメリットに整理して一覧で見てみましょう。

メリット
デメリット
  • 取扱銘柄数が国内トップクラス(約47種類)
  • 取引所の売買手数料が完全無料
  • 2円から取引できるので少額でも始めやすい
  • コールドウォレット+マルチシグのセキュリティ
  • 金融庁登録済みの正規業者
  • 取引高が少なく約定しにくい場面がある
  • 販売所のスプレッドが広い
  • 日本円出金に330円かかる(GMOコイン等は無料)
  • レバレッジ取引はBTCのみ
  • 仮想通貨の送金手数料が銘柄ごとにバラバラ

メリットは「銘柄の幅広さ」と「取引コストの安さ」。デメリットは「流動性の低さ」と「出金まわりのコスト」。特徴がはっきり分かれている取引所です。

ビットトレードが向いている人・向いていない人

メリット・デメリットを踏まえると、ビットトレードは「全員におすすめ」の取引所ではありません。はっきりと向き不向きがあります。

向いている人
向いていない人
  • 2社目・3社目として銘柄の幅を広げたい人
  • 海外取引所を使わずにマイナーアルトコインを買いたい人
  • 取引所形式で指値注文を使える中級者
  • 少額で色々な銘柄を試してみたい人
  • 初めて仮想通貨を買う完全初心者
  • まとまった金額をすぐに約定させたい人
  • BTC以外のレバレッジ取引をしたい人
  • 頻繁に日本円や仮想通貨を出金する人

完全初心者で「1社目をどこにしよう」と迷っている段階なら、まずはアプリが使いやすくて取引高も十分なコインチェックやビットバンクから始めるのが無難です。

国内取引所の中でも板取引に強いビットバンクについてはこちらで詳しくレビューしています。

なふと

僕自身はビットバンクをメインにしつつ、ビットトレードは「ビットバンクで扱っていない銘柄を買うとき専用」として使い分けています。この使い方が一番しっくりきます。

口座開設から取引までの手順

ビットトレードの口座開設は、スマホだけで完結します。本人確認もオンラインで済むので、最短で即日取引を始められます。

STEP
公式サイトからメールアドレスを登録

ビットトレードの公式サイトにアクセスし、メールアドレスを入力して「新規登録」をタップします。届いた確認メールのリンクをクリックして、パスワードを設定しましょう。

STEP
本人確認書類をアップロード

運転免許証またはマイナンバーカードをスマホのカメラで撮影してアップロードします。「かんたん本人確認」を使えば、郵送なしでオンライン完結です。顔写真の撮影も求められるので、明るい場所で行いましょう。

STEP
審査完了を待つ(最短即日)

本人確認の審査は通常数時間〜1営業日ほどで完了します。審査が終わるとメールで通知が届きます。土日に申し込んだ場合は翌営業日以降になることもあります。

STEP
日本円を入金する

クイック入金を使えば手数料無料で即座に反映されます。対応しているネットバンキング口座を持っていれば、数分で入金が完了します。銀行振込の場合は振込手数料が自己負担になるので注意してください。

STEP
取引所形式で仮想通貨を購入

入金が反映されたら、「取引所」画面から購入したい銘柄を選んで注文を出します。販売所ではなく「取引所」を選ぶのが重要です。指値注文を使えば、自分が納得した価格で購入できます。

二段階認証(2FA)の設定は口座開設後すぐに済ませておきましょう。Google Authenticatorなどの認証アプリを使うのがおすすめです。

よくある質問

ビットトレードは安全ですか?

金融庁登録済みの暗号資産交換業者であり、コールドウォレットとマルチシグによるセキュリティ体制を採用しています。創業以来、ハッキングによる資産流出の報告はありません。

ビットトレードの出金は遅いですか?

日本円の出金は通常1〜2営業日で処理されます。24時間出金対応をしているため、他の取引所と比べて極端に遅いということはありません。

Huobi Japanとビットトレードは同じですか?

はい、同じ会社です。2019年にビットトレードからHuobi Japan(フォビジャパン)に社名変更し、2023年に再びビットトレードに戻しました。運営会社は一貫してビットトレード株式会社です。

ビットトレードでレバレッジ取引はできますか?

ビットコイン(BTC)のみ、最大2倍のレバレッジ取引に対応しています。アルトコインのレバレッジ取引はできません。

ビットトレードの口座開設にかかる時間は?

「かんたん本人確認」を利用すれば、最短で即日〜翌営業日に審査が完了します。スマホとマイナンバーカード(または運転免許証)があれば、申し込み自体は10分程度で終わります。

ビットトレードのスプレッドは広いですか?

販売所のスプレッドは他社と同様に広め(往復3〜5%程度)です。ただし取引所形式を使えばスプレッドの影響はほぼなく、手数料も無料で取引できます。

まとめ

ビットトレードは、良くも悪くも「特化型」の取引所です。

  • メインにすべきでない理由: 取引高が少なく約定しにくい。販売所スプレッドは他社同様に広い。出金手数料も無料ではない
  • それでも持つ価値がある理由: 取扱銘柄数は国内トップクラスの約47種類。取引所の売買手数料は完全無料。金融庁登録済みでセキュリティも堅い
  • ベストな使い方: メイン取引所(コインチェック・ビットバンク等)を持った上で、2社目・3社目として「他では買えない銘柄用」に口座を持つ

「全部これ1つで完結」という取引所ではありませんが、銘柄の選択肢を広げるための口座としては、国内で最も合理的な選択肢のひとつです。

メインはメインで別に持つ。ビットトレードは「銘柄拡張用のサブ口座」として使う。この割り切りができれば、かなり便利な取引所です。

手数料やステーキング重視で別の国内取引所を検討するなら、SBI VCトレードもおすすめです。

なふと

取引所は1つに絞る必要はありません。目的別に使い分けるのが、結局いちばん効率的です。

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