メタバースは終わったと言う人が根本的に間違っている5つの理由

なふと

メタバースってあれだけ騒がれてたけど、どこに行ったの…?

メタバースは終わった。確かに、2021年10月に旧Facebook社が「Meta」へと社名変更した事件をリアルタイムで追っていた方なら、現状はそう思ってしまっても仕方がないのかもしれない。

ただ、ここははっきりと言っておきたい。実際はメタバース市場はまだ始まったばかり、というかむしろ始まってすらいないとも言える。

この記事では、「メタバースは終わった」と言う人が根本的に間違っている5つの理由について解説していきます。

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簡単5分

目次

メタバースは終わったと言う人が根本的に間違っている5つの理由

まずは、メタバースが「終わった」と誤解されがちな理由と、それがなぜ間違いであるのかを5つの視点から解説していきます。

どうせセカンドライフがどうのって言うんでしょ?

メタバースなんて、セカンドライフと同じでしょ?

急速にテクノロジーが進化するこの時代において、20年前のサービスなんて比較対象にもならない。

メタバースを一過性のブームと見る人は、しばしば過去の例、特に「セカンドライフ」の失敗を引き合いに出します。しかし言うまでもなく、セカンドライフの時代と今のメタバースは全く異なります。

セカンドライフは2003年に登場した世界初のメタバースでしたが、当時は技術的に多くの制約があり、結果としては長期的な普及には至りませんでした。ただ現在のメタバースは、より高度な技術、特に拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の進歩により、はるかにリアルで没入感のある体験を提供しています。また、ユーザーの行動や嗜好が大きく変化し、仮想空間での交流や活動が日常化しています。

なふと

この指摘は、昨今急速な成長を見せているAI技術に対して、「AIなんてペッパーくんみたいなものでしょ?」と言っているようなものです。

Metaはメタバースから撤退してはいない

あれだけ意気込んでたMeta社もメタバースから撤退したんだよ?

普通にデマです。

「メタバースは終わった」と言われる一因として、Meta(旧Facebook)がメタバース事業から撤退するかのような誤解がありますが、これは正確ではありません。この誤解は、短期的な業績や市場の反応に過度に注目することで生じているのです。

Metaは引き続きメタバースへの投資を強化しており、その開発に多大なリソースを割いています。大手企業がこの分野に注力していること自体が、メタバースの重要性を物語っています。

なふと

ほんとはザッカーバーグももっと本気でメタバースやりたいと思うんですけど、どうしても市場の成長スピード的に短期的な利益が見込めないんで、今は株主の機嫌を伺うしかないっていうのが正直なところでしょう。

なんで未だに文字とか画像とか動画でSNSやってるの?

SNSがあるんだから、メタバースなんて要らなくない?

SNSなんて、メタバースの『下位互換』でしかないです。

もしも僕がメタバースを知識のない人に説明するとするなら、「メタバースはSNSの進化系」だって言うと思います。

現在主流のSNSは文字中心から画像になり、そして動画へと進化していきましたが、これはより重いデータを素早く処理できるよう通信技術が進歩してきたことに起因しています。

なら、次はどこへ行くのか。これは確実にメタバースです。これだけは断言できます。

文字、画像、動画による表現は限界がありますが、メタバースでは、3Dのアバターを使って、仮想世界での肉体的、空間的なコミュニケーションが可能になり、よりリアルで感情豊かな交流が可能です。この新しい形のコミュニケーションは、従来のSNSとは一線を画すものです。

なふと

この感覚が上手く共有できているか分からないんですけど、無機質なタイムライン上で文字や画像で交流するのと、アバターを使って同じ空間の中で交流するの、どっちが『楽しい』のかって話なんです。

現実世界ってちょっと破綻してきてるよね

現実世界があるんだし、仮想世界なんて別に無くてもいいよ。

正直言って、そろそろ現実世界って飽きてきてません?

これは結構個人的に感じることなんですが、現実世界ってちょっと色々破綻し始めてませんか?

コロナは少しずつ落ち着いてきたとは言え、働き方の問題だったり環境問題だったり、煩わしい人間関係だったり。こんなにテクノロジーは進化しているのに、現実世界はちっとも豊かになっていない。

これらの諸問題は、デジタル空間、特にメタバースへの移行を加速させています。

メタバースは、これらの現実世界の制約から解放され、新しいコミュニティや経済活動の場を提供します。メタバースは現実世界の代替として、または補完としての役割を果たすことが期待されています。

なふと

現実世界が楽しい人はもちろんそのままでいいですし、ちょっと疲れちゃった人は仮想世界に住む場所を移行する。選択肢なんて多ければ多いほど良いに決まってるんです。

ハイプサイクルって知ってる?

って言っても、ピーク時に比べたらメタバース熱が冷めてきてるのは事実じゃない?

はい、事実です。ただし、テクノロジーってそういうものなんです。

突然ですが、「ハイプサイクル」って知ってますか?

Gartner、「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2023年」を発表

ハイプサイクルは、新技術が注目を集め、その後一時的に失望が訪れ、最終的には実用的な応用が見出される過程を示します。メタバースはまさにこのハイプサイクルの初期段階にあり、現在はその波が落ち着きつつある段階です。

長期的な視点で見ればメタバースは終わったのではなく、むしろ自然な技術の進歩の流れに乗っているだけであり、より現実的で実用的なフェーズへと移行している途上段階であることを示しています。

メタバースの現在の市場規模と普及への3ステップ

  • 黎明期:メタバースの認知拡大(〜2025年)
  • 普及期:生活への浸透(2025年〜2030年)
  • 定着期:新たな日常の形成(2030年〜)
メタバースの国内市場動向調査を実施(2023年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

2023年8月に矢野経済研究所が発表したレポートによると、メタバースの市場規模は2027年には2兆円に上ると予測されています。確かにまだまだメタバース市場は黎明期ですが、将来的には私たちの生活やビジネスに大きな影響を及ぼすことが予想されます。

ここでは、メタバースの市場規模とその普及に向けたステップを時系列で見ていきます。

黎明期:メタバースの認知拡大(〜2025年)

現在、メタバースは黎明期にあります。この段階では、メタバースの概念が一般に広まり、特に情報感度の高い一部の初期ユーザーがメタバースのプラットフォームを体験し始めています。

ただ、まだまだβ版のプラットフォームが大半であり、体験も満足できるものでない場合も多いため、メタバースに対して失望する人も一部出てきます。しかしその中でも、多くの企業やブランドがメタバースに参入し、確実にその可能性を模索し続けています。

なふと

この期間は、とにかくメタバースの存在を『知る』人が増えていくという意味で、市場の成長としては重要なステップです。

普及期:生活への浸透(2025年〜2030年)

2025年から2030年にかけては、最もメタバースが広く普及する期間です。この段階では、徐々にメタバースが日常生活の一部となり、教育、ビジネス、エンターテインメントなど様々な分野で活用されるようになります。

この普及期には、メタバースの使い勝手が向上し、多くの人々がアクセスしやすくなることが予想されます。VRゴーグルのようなデバイスでのユーザー体験も向上していくでしょう。

なふと

ただ個人的には、この段階ではまだまだ没入型のメタバースよりも、モバイル端末でメタバースを楽しむ人が増えていくって予想の方が現実的かなとは思ってます。

定着期:新たな日常の形成(2030年〜)

2030年以降は、メタバースの定着期と考えられます。ここでは、メタバースが新たな日常の一部として完全に受け入れられ、私たちの生活のあらゆる側面に影響を与えるようになります。

この期間には、バーチャルとリアルの境界が曖昧になり、メタバースが社会の基本的なインフラとなるでしょう。当たり前のようにウェアラブル端末を使って日常的にメタバースにログインするようになり、人々のライフスタイルが根本から変わっていきます。

なふと

一つだけ忘れてはいけないことは、テクノロジーはあくまで我々の生活を豊かにするものであるべきであり、現実世界が退廃的なディストピアになるような未来だけは避けたいものです。

ビジネス活用は「とりあえずメタバース」になっちゃってる

メタバースは、ビジネスにおいても重要な役割を担い始めています。ただ現状は、メタバースのビジネスへの活用による成功例はほぼ出ていないというのが実際のところです。

これは個人的な感想も含まれるんですけど、「なんかメタバース盛り上がってるしとりあえず参入しとくか!」って企業がほとんどなのが原因じゃないかと思うんです。

ここでは、メタバースをビジネスに効果的に活用するための具体的な3つのステップを見ていきます。

メタバースのビジネス活用の成功への3ステップ

  • 目的を明確にする
  • 目的に沿ってコンテンツを選ぶ
  • 長期的な目線で評価する

メタバースをビジネスに活用するには、戦略的なアプローチが必要です。成功するための3つのステップを見てみましょう。

STEP
目的を明確にする

「とりあえずメタバース」になっちゃう一番の原因は、メタバースを活用する目的がはっきりしていないことです。メタバースを使って何を達成したいのか、そのためにどのような戦略を取るのかをはっきりさせることが何よりも重要です。

  • ユーザー体験の向上
  • 自社のブランディング
  • 新しいユーザー層の開拓
なふと

メタバースであるメリットが特に無いなら、そもそもメタバースを活用しないという選択肢もアリだと思います。

STEP
目的に沿ってコンテンツを選ぶ

目的がはっきりしたら、それに沿ってコンテンツを選定しましょう。メタバースのプラットフォームは本当にたくさんあるので、自社の目的に合ったプラットフォームやツールを選ぶことが重要です。満足できるプラットフォームが無いなら、自社開発も検討する必要があります。

また当然ですが、メタバース内で提供するコンテンツの質もビジネス成功の鍵となります。ユーザーにとって魅力的で価値のある体験がないと、メタバースを活用したビジネスは絶対に成功しません。

STEP
長期的な目線で評価する

ただ忘れてはいけないのは、メタバースはまだまだ黎明期だってことです。どれだけターゲットに寄り添った質の高いコンテンツを用意しても、時代が追いついていないために上手くいかないことはどうしてもあるでしょう。

ここはもう長期的な目線で見て、市場の成長を待ちながら、今できることを確実にやっていくしかないです。

まとめ

はっきり言ってメタバースはまだ、その余りあるポテンシャルを少しも発揮できていません。「メタバースが終わった」と言っている人は、本当に短期的で表面的な市場の浮き沈みだけを見て判断しているんでしょう。

なふと

メタバースは終わった?いやいや、そもそも始まってすらいないよ。

冒頭でも言ったこの言葉の意味が、この記事を読んでくださった方なら理解してもらえたかと思います。

一番大事なことは、メタバースには「需要がある」ってことです。みんな心の奥底ではそんな未来が実現したらいいなって思ってる。なら、今は技術的な問題で難しくても、いつかは、いや近い将来、確実にそんな未来は訪れる。

メタバースの進化は、これからが本番です。

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